2015年上半期の積極的な貸付によって需要が拡大
2015年、スリランカは価格ベースでは世界で一番、中古の日本車を輸入した国である。また中古車であってもそれらは比較的に新しく、またハイブリットや電気自動車(EV)が多かったことが、車両登録データから明らかになった。
コロンボのJB証券が車両登録データを分析したレポートでは、この様な車種に需要が偏った主な理由として、商業銀行による積極的な貸付があったことを挙げている。また金利が急激に下がったことによる費用負担の許容度があがったことや、9月までは為替相場が有利に動いていたことも、需要拡大につながった理由であると分析している。
また日本からの中古の輸入車が多い理由としては、スリランカの新車販売店が、日本市場と同じ商品を提供できていないために、「需要が日本の中古車に偏っている」とレポートは伝えている。
2位はマレーシア、3位はニュージーランド
JB証券によれば、車両数ベースでは日本の中古車輸入が一番多いのはニュージーランドであるが、それらの多くが古い車体のため、価値ベースでは低いという。また価格ベースでスリランカに続いて日本からの中古輸入車が多いマレーシアも、スリランカに比べれば40%も下回っている。
スリランカは2015年1月から11月にかけて48,402台の中古車を日本から輸入し、1台あたりの価格では175万円、総額では845億円に上る。価格ベースでは第二位のマレーシアは19,409台を輸入し、一台あたり258万円、総額499億円になる。
一方、車両数では一番のニュージーランドは102,487台もの中古車を日本から輸入しているが、一台あたりの価格は46万円と低く、総額では472億円になる。