外国人投資家、スリランカの5年物国債に注目
スリランカは、10月30日までの7週連続で政府証券への外国からの資金流入を記録したと、中央銀行のデータが示した。
外国為替アナリストらによると、金利の低下とルピー高により利益が上がるチャンスがあるとみている外国人投資家が、5年物のルピー建て国債に関心を示しているという。
スリランカでは、10月30日までの週に政府証券に1,774万スリランカ ・ルピー(1米ドル=295スリランカ・ルピー換算で600万米ドル)の流入があり、この期間の国債と短期国債への総流入額は136億スリランカ・ルピー(約4,600万米ドル)に達したことが、公式データにより明らかになっている。
10月30日時点で外国人投資家が保有する政府証券の価値は529億1,700万スリランカ・ルピー(約1億8,075万米ドル)だった。
「一部の外国人投資家は、通貨の高騰と金利の低下により、2028年に償還される5年債にチャンスを見出しています」とある為替ディーラーは語っている。
アナリストたちは、スリランカのデフレ政策が輸入を削減し、流入が増加するのに寄与していると指摘している。
「大統領選後」に起こった新たな資金流入の兆し
新たな資金流入は、スリランカが平和的な大統領選挙を経て、マルクス主義政党ジャナタ・ヴィムクティ・ペラムナ(JVP)の指導者アヌラ・クマラ・ディサナヤカ氏が5年間の任期で新大統領に選ばれた後に起こったものだ。
しかし、スリランカは今年の最初の9ヵ月間で、国債の66%、781億スリランカ・ルピー(約2億6,677万米ドル)相当の外国資金流出を経験した。
スリランカは依然として資金流出の影響を受けており、今後の経済回復には外国資金の安定した流入が重要だ。国の安定性と経済政策が投資家の信頼を引き続き左右する要因となるだろう。
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