投資目的の購入が75%を占める!?
スリランカのコロンボでは、高級アパートの在庫が歴史的な量にまで膨らんでおり、早期の売却が困難になってきていると、不動産コンサルティング会社のジョーンズ ラング ラサール社が伝えた。
同社スリランカ部門の責任者Gagan Singh氏によれば、高級アパートのうち75%が投資家によって購入され、エンドユーザーによる購入は25%しかないという。
「高級アパートの供給は非常に多い状況です。懸念されるのは、今後も続く大量の供給を吸収するだけの資金が、果たして投資家にあるかです」と同氏は語る。
現在、海外資本によるものを含めて、注目されている複合施設の建設プロジェクトが複数ある。
「それらを購入する人は間違いなくいるでしょう。ただ、以前であれば供給が少なく、売却も早かったのです。その点だけが懸念されます。ただ長い目でみれば、それら全てを販売することはできるでしょう」と同氏は言う。
バブルの再燃を心配する声も・・・
現在、スリランカの金利は歴史的な低水準である一方、財政赤字はこれまでなく膨れており、中央銀行が紙幣を増刷して財政ファイナンスを行っている状態だ。
この中央銀行の政策によって、国内のデベロッパーを含む多くの金融業者や不動産業者が倒産する結果となった2004年から2009年のような不動産バブルが、再び引き起こされるのではと、何人かのアナリストは心配をしている。
以上が現地ニュースサイトの記事となります。今後の成長余力という面では、確かにスリランカは魅力的な国ですが、不動産投資の観点でいえば、現地の実需環境や価格水準などをきっちりと分析したうえで取り組む必要があるといえそうです。