今回は、初めての不動産投資の1棟目で失敗物件を掴み、その後の逆転してカリスマブロガーとなったサラリーマン大家の事例を紹介していきます。※本記事は投資クラブを主宰する小嶌大介氏の著書『だから、失敗する! 不動産投資【実録ウラ話】』(ぱる出版)から一部を抜粋し、著者が見てきた投資家の失敗や、そこからどのようにリカバリーしたかを解説していきます。

決済の場で「RC造ではなく重鉄」ということが判明…

1棟目で騙されて5年沈んで復活! 孫子大家さん(ペンネーム)

 

孫子大家さんは東京在住の37歳、人材紹介業をしているサラリーマンです。ブログ『孫子大家の不動産投資術』(https://sonshiohya.com/ )などで情報発信も行っています(初の著書『サラリーマンが副業で最短で年収を超える不動産投資法』(ぱる出版)も好評発売中) 。

 

元々は、不動産投資家なら誰もが知る某〇〇パレスに新卒入社。これが絵に描いたような超絶ブラック企業で、毎日午前様で月に休みは2日間だけ。1日100回「死ね」や「屑」と言われる毎日。一時心を病んだのですが、転職に成功して現在に至ります。

 

「死ねと言われない、そんな当たり前の生活が嬉しく、毎日夜中の12時には帰れることが幸せでした」という孫子大家さん。劣悪な労働環境に慣れすぎ、幸せの基準が著しく低いようです。社畜時代の僕も激務の合間に15分だけ仮眠して、幸せな気持ちになったことがあるので共感できます。

 

孫子大家さんの不動産投資開始は、サラリーマンとしてまあまあ成功した2008年。しかし、100冊以上不動産の本を読んで猛勉強したのが逆に災いしたのか、基準に合う物件が見つかりません。 探しはじめて1年が経ち、やっと1棟目を買うことができました。ただし、購入した物件は、ほしいほしい病を患った結果の大失敗物件でした。

 

●孫子大家さんの1棟目の物件概要

東京都23区K駅徒歩17分 重量鉄骨造/築20年

1億5500万円 部屋数10室(ファミリー)

すぐ退去が2室+店舗(地下+1F) 

家賃月約97万円 年収1162.5万円

ローン返済月75万円 利回り7.5%

 

「勉強のために読んだ100冊の本は血肉となって、後の復活に貢献してくれましたが、当時は盲目になり冷静な判断ができませんでした。その物件は概要書と、実際の物件に違いが多く、構造、駅距離、周辺環境の重要な錯誤がありました。

 

概要書にはRC造一部鉄骨と記載があり、事前に『RC造ですか?』と質問した時は、『RC造ですね。問題ないです』と説明されたのに、決済の場で急に『RC造ではなく重鉄でした』と言われ動揺しました。築20年なので、RC造で残存年数27年が、重量鉄骨造では残存年数は14年です。断ろうか検討するも、一年の苦労から自分をムリヤリ説得してしまい、購入したのです。

 

後日談ですが、駅徒歩13分と聞いていたのに、実際は17分・・・しかも、満室のはずが買ってすぐに退去です。長い間人が住んでいた形跡のない部屋があり、さらに内覧をしたのが夜中で気づきませんでしたが、昼は隣の工場から騒音で最悪な物件でした」と、孫子大家さんは言います。

 

さらに、融資は業者提携のスルガ銀行金利4.5%。いくら東京でも、この条件で利回り7.5%の物件を買うのはヤバいですね。業者の計算ではCFが1年約150万円。でも雨漏りや、退去の原状回復でお金が残りません。2年後にようやく、現実を受け入れテコ入れをしました。

積極的な「リノベ」で大幅なCF改善に成功

「隣の工場と交渉し費用負担は全額工場側で騒音対策をし、さらに倉庫や自動販売機ですべて収益化し、駐車場をバイク駐車場に変え、物件の入り口だけをキレイにリノベし、あえて90%のお客さんが違和感を抱くけれど、10%位に好かれるリノベで相場より20%以上高く客付を行いました」

 

全体でみると家賃収入で年間1162.5万円→1450万円と大幅アップです。収益性を上げて満室にし、借り換えというカードを手に入れて強気で金利交渉し、4.5%の金利を2.3%に下げました。これで収入が288万円増加して、支出が341万円減少、合計629万円のCF改善です!

 

「そして長期譲渡(所有して5年を超えると譲渡税は20%になります)となった2014年に売却をしました。利益は譲渡税を引いて4500万円。5年間苦闘した結果です」と、結果的には勝利を収めた孫子大家さん。

 

購入時期は東日本大震災の直前でしたので、物件価格は購入後に一度下がり、ベストな時期とは言えませんが、それでも少し市場が良くなったタイミングで売却することにより利益を得ることができました。まさに準備を整えて、チャンスをじっと待ち、逃さずにつかんだ好例です。

 

その後、彼は売却で増やした現金で、廃屋戸建ての再生から、ボロアパートを爬虫類ショップにリノベして利回り40%、築108年11戸の集落を購入。そのほか新築RC、新築木造で13%弱の物件をつくるなど、幅広い投資手法を操る雑食系投資家として活躍しています。

 

現在の所有物件は日々変化し、よくわからないと言うのですが、だいたい11棟70室(うち新築が3棟、再生中が3棟)だそうです。投資エリアも一体どこにあるのかわからない地方から都内23区駅近までと幅広いです。しかもサラリーマンとしての業務もハードで、僕からすると、マルチタスクが行き過ぎ、何をやっているのか理解できません(笑)。投資仲間からは、宇宙人説や、実は孫子大家は3人いる説などが飛び交う謎の人物です。

 

吉田さんは2棟目、3棟目と利益の出ない物件を買って失敗を重ねていきましたが、孫子大家さんは1棟目でドツボにハマってしまったケースです(関連記事『パワハラから逃れたい!転職の焦りで投資物件を高値買いした例』)。こちらは「ほしいほしい病」に罹って目が曇るどころか、盲目になって業者に騙されています。

 

結果的には売却をしてうまく利益を出ましたが、このケースは借入れ金額のリスクに対し、入ってくるキャッシュが少なく危険な状態です。このような物件は常に爆弾を抱えているのと同じです。ひとたび空室や修繕が発生すれば、それまで蓄えてきたキャッシュフローも簡単に吹っ飛びます。

 

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小嶌 大介

ぱる出版

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