土地・建物そのものの価値を評価する「積算評価法」
利回りの高い「郊外木造一棟物件」は、金融機関からの融資を受けやすいという大きなメリットがあります。
金融機関が融資を審査する際の物件の評価方法は、銀行によってそれぞれです。主なものを挙げると「積算評価法」と「収益還元法」の2種類になります。
「積算評価法」は、不動産そのものの資産価値に着目した評価法です。
「収益還元法」は、不動産の収益性に着目した評価法です。
このうち、収益還元法を重視する金融機関の場合は、「利回り」の高い物件であれば当然のことながら融資を受けられる可能性が高くなります。私たちが紹介する超高利回り物件の場合、金融機関担当者が驚くことも少なくありません。驚くどころか、利回りが高すぎて、「信じてくれない」こともあるくらいです。そのため、超高利回り物件を金融機関に持ち込むと、「ぜひ、ぜひやらせてください」と言っていただけることも度々あります。
最近(2018年)の事例では、年収500万円、預金1000万円ほどの、独身のサラリーマンの方が、ある地方銀行で利回り10.2%の埼玉県の新築木造アパートをフルローンで購入しました。これを利回り11.5%ほどで運営し、8%での売却に見事成功しています。
積算評価法とは、万が一ローンが焦げ付いた場合、担保となる物件が「いくらで売れるのか?」を知るための評価方法です。路線価格や公示価格、建物の構造、用途地域など、さまざまな客観的データをもとに土地・建物そのものの“値段”を算定します。値段はそれぞれで計算します。
参考までに、具体的な計算方法をお伝えしましょう。まずは、土地から。
土地の値段=土地の広さ×路線価(宅地1㎡当たりの評価額)
※これに、用途地域や土地の形状による価格調整が入ります。
建物の値段=再調達価格×延べ床面積×(残存年数÷法定耐用年数)
再調達価格は、その建物を再現するとしたときに、1㎡あたりで必要となる費用のことです。再調達価格の算出に際しては、各構造別に基準単価が提示されています。ただし、金融機関によって、多少金額が異なります。
RC 20万円/㎡
S造 18万円/㎡
木造 15万円/㎡
軽量鉄骨 15万円/㎡
この土地の値段と建物の値段を合算した金額が積算価格です。
物件の稼げる力を評価する「収益還元法」
もう一方の収益還元法は、「どれだけ稼げるのか?」に着目して物件を評価する方法です。収益還元法の詳細な計算方法については、非常に複雑ですので、ここでは割愛します。簡潔に言えば、「どれだけ多くのキャッシュフローを生み出せるか」が評価上の大きなポイントとなります。
私たちがご案内している「郊外木造一棟物件」の場合は、高利回りで空室リスクも低いので、収益還元法を当てはめると非常に高く評価されます。
銀行の審査では、既述してきたように、物件のほかに借りる人の年収や資産状況なども評価されます。年収1000万~2000万円クラスで、しかも、医師であれば、属性が申し分ないので、それだけでも審査が通る確率は高いといえます。
昨今の、投資用不動産にまつわる不正融資疑惑が問題となって以来、金融機関の審査はかなり厳しくなっています。しかし、このような状況下であっても、医師への評価は変わりませんし、審査が厳しい時期ほど物件そのものの価値や〝稼ぐ力〟(収益還元評価)がものを言います。
私たちが手掛けている物件は、収益還元法だけでなく、積算評価法でも高く評価されやすい傾向にあります。というのも、物件の実勢価格と評価額の隔たりが小さいからです。
先ほども述べたように、積算評価法では路線価格や公示価格、固定資産税評価額などの客観データをもとに評価額を弾き出します。
しかし、実際に物件が売買される価格(実勢価格)は、需給によって変動が激しく、評価額を大きく上回ることが珍しくありません。
現在の都心のように不動産価格が高騰しているエリアでは、評価額と実勢価格の隔たりは特に大きくなりがちです。投資家にとってはやっかいな問題です。
仮に取得したい物件の実勢価格が2億円でも、銀行が算出した積算評価額が1億円だとしたら、それ以上はなかなか借りられません。すると、残りの1億円は自分で工面しなければならなくなります。
「郊外木造一棟物件」であれば、都心に比べて実勢価格と評価額の隔たりが小さいことが多いので、取得価格のかなりの割合を融資でまかなえます。
つまり、自己資金をあまり心配せずに済むのです。
ただし、現在は自己資金ゼロは難しいです。かつては全額融資(フルローン)も可能でしたが、2018年2月に不正融資疑惑が表面化して以来、銀行の審査が厳しくなり、現在は1割以上の頭金を求められるケースが多くなっています。
大坂 真
株式会社Coeur 代表取締役