本記事では、投資ビギナーが株式投資をいつ、どのように始めるといいかを取り上げます。

投資ビギナーは多くても100万円を上限に

投資ビギナーの場合、余裕資金を一気に使い切ってしまうのは非常に危険です。まずは10〜30万円から、多くても100万円までを上限としてください。

 

株価は年間を通して順調、あるいは上昇傾向が続くというケースはほとんどありません。横ばいが続くこともあれば、厳しい株価推移が半年にわたって継続する時もあります。

 

勢いよく大量に資金を投入した瞬間が、今年の最高値だったという場合、大事なお金がずっと減り続けてしまいます。

 

せっかくスタートした株式投資の最初でズッコケてしまうと、それが自分の実力だと勘違いして、長続きしません。株式投資をすぐに辞めてしまっては、次に到来するチャンスに乗ることができなくなってしまいます。

 

お金が減るのを眺めているのは精神的に辛いため、下がった時でも買い増し、追加投資できるだけの余裕を持たせてのスタートで十分です。

利益を大きく伸ばしながら、損失を最小限に留めるには

投資のスタートについては、相場の下落時を狙うのが最善ですが、経験がない場合は、掴むことが難しいです。そのため、これだ!と思った銘柄は、その日に購入してもいいでしょう。

 

私自身も、好業績を発表した会社は、翌日の株価が大きく上昇している最中に買うこともあります。市況に関係なく決断することもしばしばです。

 

但し、100株だけの購入に留めてください。その理由ですが、その銘柄、あるいは購入した時の株価が正しかったかどうかは、将来にならないとわかりません。正解か不正解かは現時点で判断できないため、まずは100株だけの購入を強くお勧めします。

 

購入した後、これから発表される業績の内容を確かめながら、買い増しするか損切りするかの判断をすればいいでしょう。

 

エントリーしてから、順調または好業績を発表している会社の株のみを買い増しして株数を増やしていきます。逆に業績の内容が会社予想より悪い会社は買い増しを一切せず、100株のみの保有だけで終わらせます。

 

こうすると、利益は大きく伸ばしながらも、損失は最小限に留められるのです。

市況の悪化と企業の業績悪化を混同しない

購入した株式を、最低半年は保有すると言うことを念頭に置いてお伝えしてきましたが、それでも結果の出ない会社やタイミングはもちろんあります。私の場合、2期連続で決算短信の純利益が減となった場合は、損切りという判断を下すようにしています。

 

それ以上我慢して増益に転じることもありますが、近年の株価変動を調べていくと、結果の出ない株は大きく売られる傾向が以前に比べて顕著になっていると感じます。一昔であれば、減益発表で5%くらいの下落だったものが、最近は10%程度下がるようなイメージです。業績発表に、よりシビアに反応しています。

 

一方で、好業績を発表した会社の株価上昇も凄まじいものがあります。会社によっては、その後1か月以上に渡って上昇基調が継続することもあるため、利益確定については、なるべく先に延ばして長期で持ち続けるようにしましょう。

 

企業成長している会社は、利益確定を焦らず、利益が伸びきるまで保有を続けてください。

 

1度の好業績発表により、30%のリターンを得たとしても、その株をさらに持ち続けたら株価が5倍、10倍になっていた。そうなったら悔やんでも悔やみきれません。始めてみると実感できると思いますが、「儲けそこなった」という後悔は、「損した後悔」と同じように、結構引きずります。

 

付け加えて、長期保有で大切なのが、市況の悪化と企業の業績悪化を混同しないこと。株式市場全体のムード悪化を、好業績企業の成長がストップしたと勘違いしないよう注意しましょう。有望株を持ち続ける握力が大化け株を掴む大事な要素です。

 

 

広瀬 元義

株式会社アックスコンサルティング 代表取締役

 

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