配当利回りが高い株を見つけるには?
今回は高配当株についてです。こちらは成長株のように株価5倍、10倍という結果は難しいです。しかしながら、高配当株は株価下落に強いという特性があります。
成長株の場合、成長がいったんストップしたり、減少に転じてしまうと、株価が大きく下がります。企業成長を前提にした投資家や、株価の勢いに乗る短期志向なトレーダーなどの参加者が多くいるためです。
成長の伸び率が高ければ高いほど、株価も連動して上げ基調となりますが、一転して成長率が下がると株価は急落します。期待が高い分、株価も高めなので、失望された時、一気に見切り売りされてしまうのです。
あなたのポートフォリオを成長株だけで持っておくと、良いシナリオに事が運んだ場合の儲けも凄い一方、逆方向になった場合の損失拡大スピードも尋常ではありません。
平均寿命の伸びとともに、退職後の資産形成、資産維持がますます重要となってくることを考えると、ハイリスク・ハイリターンでもある成長株に集中投資するのは危険です。
株価下落時でも株価の安定度が高く、なおかつ下落時に買い増しをすることで、受取配当金も増加する。
リスク商品である株式投資の中でも、比較的株価下落リスクの低い高配当株を一定割合で保有しておくことは、長い人生を生き抜くためにも、必要な選択肢ではないでしょうか。
高配当株は毎年定期的に入っている配当金が買いを支える役割も果たしています。
①増配を続けている会社
②インフラファンド
③配当性向にコミット
など、配当利回りが高い株を見つけることが重要です。本書(※『給料は当然もらって、株で10万を1年で月収20万に!』(ぱる出版))で採り上げられている株を保有してもいいですし、自分なりのお宝株を見つけてみてもいいでしょう。
実際、私の投資ウエイトも成長株と高配当株、半分ずつ投資しています。私の場合、会社経営という肩書ではありますが、事業が景気に左右されやすいです。まして、投資関係の仕事をしているため、株価や景気が悪化すると、事業も一気に悪い方向へ動きます。
事業そのものが高リスクとも言えますが、さらに投資先を高リスク一本にしてしまったら、最悪の結果が待っている可能性もあるのです。そのため、高配当株も着実な資産形成の手段として、成長株と同じくらいの割合で保有しています。
「サラリーマンプラス投資家」という組み合わせ
サラリーマンや公務員など、毎年安定した収入を得られる人は経営者や自営業者と違い収入が大きく変動することはありません。給料は固定収入とも例えられるほど毎月きちんともらえます。
給料の一部で株式を買いながら、さらにタイミングを上手く掴めば、投資のプロにも負けないリターンを上げることもできます。「サラリーマンプラス投資家」の二足のわらじが、株式投資で最高の結果を出すための組み合わせです。
最近、時短という言葉を耳にしたり、見かけるようになりました。時短とは、時間を短縮することなのですが、株式投資活動においても、便利なツールや情報収集源が増えています。自分に合った情報収集法を見つけたり、信頼できる人の話を参考に、投資の生産性を上げていきましょう。
富裕層と呼ばれるお金持ちや資産家ほど投資に熱心だと感じます。その理由ですが、働いて得られる所得にあると考えられます。
いわゆる年収には上限がある一方で、投資による収入には上限がありません。また、年収は上がれば上がるほど累進課税により支払う税金も増え続けます。
最高で所得税45%、住民税10%で合計55%にもなります。所得の半分以上が税金として持っていかれてしまうのです。
片や、株式投資で得られる売却益や配当金にかかる税率は、金額に関係なく一律20%です。自分の所得や資産が増えれば増えるほど、どちらに力を入れるかは一目瞭然ですね。
坂本 彰
株式会社リーブル 代表取締役