今回は、「成長株」を見抜く5つのポイントを見ていきます。※ 本連載は、株式会社リーブル代表取締役で個人投資家・坂本彰氏の著書『給料は当然もらって、株で10万を1年で月収20万に!』(ぱる出版)から一部を抜粋し、「内需株」の底値買いで値上がり益を得る具体的な投資法を見ていきます。

会社の売上高や利益の伸び率が高いほど株価も高い⁉

筆者が現在保有している株式数は50以上ありますし、過去に保有してきた銘柄を含めると、それ以上になります。大きく株価を伸ばして、資産増加に貢献してくれた株式もありますし、逆にマイナスで終わった株、泣く泣く損切りした株もありました。

 

一つ一つの売買を振り返り、勝利の要因、あるいは失敗となった原因を探っていきました。投資で損失すると、数十万円単位となるため、一つでも少ないほうが良いです。自分の貴重な財産でもあるお金ですから、なおさら損はしたくありません。投資対象を色んな角度や視点から分析を続けてきましたが、株価が5倍、10倍となる株はほぼ成長株です。

 

成長株とは、文字通り企業成長を続けている会社、売上高や利益の伸び率が高い企業の株式を指します。前年比何%以上という明確な基準や定義はないのですが、伸び率が高いほど株価も高い傾向があります。

 

年間10%成長を続けている会社の場合、売上高や利益が2倍になるには8年かかります。一方、年間20%で成長している場合、2倍になるまでの期間は4年となります。そのため、成長率がより高い会社に人気が集まるのです。

 

売上が伸びている株は投資関連のニュースでも目立つため、見つけるのは比較的簡単です。過去の業績については、会社四季報や証券会社の口座から検索すれば、すぐチェックできます。今期の業績予想については、会社ホームページ、IR情報や決算短信からチェックすることができます。

 

少しでも伸び率の高い上場企業を探そうと、端から順番に調べるのは大変です。限られた希少な時間を有効活用するためにも、

 

①市場規模が広がる業種・業界

②新業態

③新市場の開拓

④都心部あるいは地方で躍進する会社

⑤中期経営計画 

 

これらのテーマなどから選んでみるようにしましょう。先にテーマを選ぶことで機動的に成長株を見つけられるようになります。

 

さらに、成長株の中から、小型株(時価総額の小さい株のこと) を選ぶようにしてください。

「小型株のリターン」が大型株を上回る理由

ファーマ・フレンチの3ファクターモデルという数式があります。米国市場では、1930年代以降、小型株のリターンが大型株を上回るということが1980年代に入り、報告されるようになりました。

 

1993年にユージン・ファーマとケネス・フレンチにより発表された理論なのですが、提案者の一人であるユージン・ファーマはこの研究も含めた経済学の貢献により2013年ノーベル経済学賞を受賞しています。

 

なぜ、小型株のリターンが大型株を上回るのか?についての明確な理由はわかっていないのですが、小型株は大型株よりもリスクが高いため、株価リターンも高い。投資家の過剰反応によるミスプライシングが起因しているなどの説があります。

 

この理論は専門的な内容もあるため、すべて理解する必要はないのですが、小型株のリターンが大型株を上回るという実証結果があるということを覚えていただければと思います。これは米国株についてですが、日本株についても、同じことが言えるでしょう。

 

 

坂本 彰

株式会社リーブル 代表取締役

 

給料は当然もらって、株で10万を1年で月収20万に!

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坂本 彰

ぱる出版

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