今回は、中国株のハンセン指数採用銘柄のひとつ、「太古(A)」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『中国株四半期速報 2018年夏号』の中から一部を抜粋し、中国株の基礎知識とハンセン指数採用銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

<会社概要>

本社       香港金鐘道88号太古広場一座33楼

設立年    1816年

上場年    1959年4月14日

決算期    12月

従業員数 93,000人

経営者    主席 John Robert Slosar

 

[図表1]株価チャート

 

[図表2]企業情報

不動産を中核とする香港大手コングロマリット

不動産、航空、飲料、海洋サービス、各種商工業の5分野に多角化した多国籍コングロマリット。全従業員は8万2000人以上に上る。不動産のコアは12年に上場した太古地産(1972/HK)で、香港、中国、米国、英国で事業展開。航空のコアは国泰航空(キャセイ航空:293/HK)と香港飛機工程(HAECO:44/HK)、飲料ではコカ・コーラのボトリングパートナーである太古飲料が香港、台湾、中国12省市、米国西部を独占する。

 

海洋サービスはシンガポールを拠点に世界各地の油ガス開発をサポート。各種商工業ではアパレル、シューズ、自動車(VW、アルファロメオなど)、キャンベルスープの販売のほか、砂糖、塗料の製造など展開する。

 

17年12月期(本決算)は29%増収、170%増益。不動産部門が収益増をけん引する。香港、中国本土でのオフィスビル賃貸収入の増加などを追い風に、同部門のコア利益は11.0%増の64億300万香港ドルに伸びた。飲料部門も好調。米コカ・コーラ・カンパニーによる中国ボトリング事業の再編が17年4月に完了したことで、傘下の太古飲料がカバーする事業エリアが拡大した。同部門の売上高は84.9%増の340億6700万香港ドル、純利益は3倍の24億4100万香港ドルに膨らんでいる。

 

一方、航空部門は赤字計上を強いられた。競争激化などを背景とした国泰航空の赤字拡大が響いている。海洋サービス部門も22億3200万香港ドルの赤字を計上。船舶に絡む減損損失を計上したほか、船舶供給過剰に伴って船舶リース料が下落した。

前年に比べ、売上高・純利益ともに増加

[図表3]連結業績

 

[図表4]資本構成図

 

[図表5]主要業務(売上比率%)

 

[写真]拠点の「太古広場」

●発行済株式総数(百万株)

905.21(100)

中国株四半期速報 2018年夏号

中国株四半期速報 2018年夏号

亜州IR株式会社編集

亜州IR株式会社

合計460社もの中国株の情報を収録し、最新の業績内容もカバーしています。出資動向を図示的にまとめた「資本構成図」などにより、銘柄を研究する上でより理解が深まる一冊です。

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