今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「ビザ」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2018年夏号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

16年6月、別組織だったビザ・ヨーロッパを買収

【クレジットカード大手】

200カ国以上でクレジットカード、デビットカードの決済を手掛ける(2017年9月末時点)。バンク・オブ・アメリカが始めたカード事業の「BankAmericard」を前身とし、名称を「VISA」に変更した。多通貨利用サービスを開始し、ドル以外の通貨による海外決済を可能とした。

 

2007年に株式公開に向けて組織を再編し(ビザ・ヨーロッパを除く)、株式会社化後に上場した。13年にはダウ平均に組み入れられた。15年に1株→4株の株式分割を実施した。16年6月には別組織だったビザ・ヨーロッパを買収している。

売上高、希薄化後EPSともに市場予想を上回る

【足元動向】

第2四半期(1~3月)は売上高が前年同期比13.31%増の50億7300万ドル、純利益が同6.05倍の26億500万ドルに伸びた。売上高、希薄化後EPS(1.11ドル)ともに市場予想(それぞれ48億1700万ドル、1.022ドル)を上回る。全体のカード利用総額は12.23%増の2兆7160億ドル(内訳は、デビットが11.44%増の1兆5380億ドル、クレジットが13.25%増の1兆1790億ドル)。

 

全体の支払取扱件数は11.00%増の379億4700万件に膨らんだ。地域別の売上高は、主要市場の米国が9.35%増の9940億ドル、アジア太平洋が13.92%増の5890億ドル、欧州が20.60%増の5560億ドル、CEMEA(中欧・中東・アフリカ)が9.32%増の2580億ドルと好調だった。

 

部門別の売上高は、サービス手数料が13.04%増の22億5300万ドル、データプロセス手数料が15.40%増の21億2700万ドル、国際取引手数料が19.26%増の17億5200万ドルに伸びている。ビザヨーロッパの統合費用を考慮した場合、調整後の希薄化後EPSは1.11ドルと市場予想(1.017ドル)を上回った。会社側は18年9月通期の増収率を「2ケタ台の前半」と予想している。

 

 
 

*売上構成は販売報酬を除いて算出 *部門別売上構成の合計値は100.1% *時価総額はClassAのみ

米国株四半期速報 2018年夏号

米国株四半期速報 2018年夏号

亜州IR株式会社編集

亜州IR株式会社

本書では、日本の証券会社を通じて売買できる225銘柄を収録し、そのうち180銘柄は事業の概要や財務の状況、業績の推移などを可能な限り詳しくご紹介しています。米国株の取引や研究に有効な一冊です。

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