航空機部品大手のロックウェル・コリンズの買収を発表
【世界有数の多国籍企業】
エスカレーター・エレベーター、防火・消火製品、空調装置、航空機用エンジンなど多岐にわたる事業を展開する。傘下企業別の主な製品は、「Otis」がエレベーター、「Carrier」が空調システム、「Pratt & Whitney(P&W)」が航空用ジェットエンジンなど。
航空機エンジン部門のP&Wは日本企業とも関係が深い。2013年、中小型機エンジン転用型ガスタービン事業を三菱重工業に売却した。15年、軍用ヘリ製造Sikorskyをロッキードマーチンに売却。17年、航空機部品大手のロックウェル・コリンズを買収すると発表。18年第3四半期の完了を見込む。
前年同期比より売上高が伸びる一方、純利益が減少
【足元動向】
第1四半期(1~3月)は売上高が前年同期比10.32%増の152億4200万ドルに伸びたものの、純利益が同6.42%減の12億9700万ドルに落ち込んだ。売上高、希薄化後EPS(1.62ドル)はともに市場予想(それぞれ146億3900万ドル、1.492ドル)を上回る。
部門別の売上高は、エレベーターが8.30%増の30億3700万ドル、空調管理が12.43%増の43億7600万ドル、航空機エンジンが15.19%増の43億2900万ドル、航空宇宙システムが5.70%増の38億1700万ドルに伸びた。コスト増で利益は減少。総費用の増加率が10.49%と増収率を上回るなか、全体の営業利益は10.07%減の19億2800万ドル、税引き前利益は7.98%減の18億9000万ドルに落ち込んだ。
リストラ費用などを考慮した場合、調整後の純利益(非GAAP)は14億2100万ドル、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)は1.77ドルとなる(市場予想は1.523ドル)。会社側は18年通期の業績に関し、売上高を630億~645億ドル、調整後の希薄化後EPSを6.95~7.15ドルと予想した。
※売上構成は、その他・内部調整を除いて算出 *地域別売上構成の合計値は100.1%