米国最古の保険機関が母体
【保険大手】
米国最古の保険機関セント・ポール火災海上保険とトラベラーズ保険を母体とする。企業、政府機関、団体、個人に対し、損害保険を中心に幅広いサービスを提供。個人保険商品の主な販売エリアは東海岸、カリフォルニア州、テキサス州など。
現地事務所とカスタマーサービスセンターをベースに、独立代理店を通じて営業を行う。海外事業は英国、カナダ、アイルランドなどで展開。ブラジルにも合弁企業を有する。09年にダウ平均の構成銘柄に採用された。13年には、カナダの保険会社ドミニオンを買収している。
売上高、希薄化後EPSはともに市場予想を下回る
【足元動向】
第1四半期(1~3月)は売上高が前年同期比4.95%増の72億8600万ドル、純利益が同8.42%増の6億6900万ドルに伸びた。売上高、希薄化後EPS(2.42ドル)はともに市場予想(それぞれ73億2300万ドル、2.814ドル)を下回る。
収入別の売上高は、保険料が5.72%増の65億3700万ドル、その他が74.19%増の5400万ドルに伸びる一方、純投資インカム収入と手数料収入がそれぞれ1.14%減の6億300万ドル、8.84%減の1億300万ドルに細った。収入項目に含まれる純投資実現損益は、1100万ドルのマイナスに転落した(前年同期は500万ドルのプラス)。
総請求・費用が5.27%増と増収率を上回るなか、全体の税引き前利益は2.36%増の7億7800万ドルと小幅な伸びにとどまっている。税引き後純投資損失などを考慮した場合、調整後・希薄化後EPS(非GAAP)は2.46ドルと市場予想(2.673ドル)を下回った。