一般消費財の売上規模は世界トップクラス
【消費財大手】
一般消費財の売上規模で世界トップクラス。ヒット商品として、紙おむつの「パンパース」、生理用ナプキンの「ウィスパー」、衣料用洗剤の「アリエール」、食器洗い用洗剤の「ジョイ」、消臭剤の「ファブリーズ」、髭剃りの「ジレット」、電気髭剃りの「ブラウン」、ヘアケア用品の「パンテーン」や「ヴィダルサスーン」、「h&s」、化粧品の「SK-Ⅱ」などがある。
事業リストラを加速し、2012年に「プリングルズ」事業を売却した。14年にはペットケア事業から撤退。16年にはバークシャー・ハサウェイへ電池事業を手掛けるデュラセル社を譲渡したほか、コティに美容ブランド事業の一部を売却した。
前年同期比より売上高が伸びる一方、純利益が減少
【足元動向】
第3四半期(1~3月)は売上高が前年同期比4.33%増の162億8100万ドルに伸びる一方、純利益が同0.43%減の25億1100万ドルに縮小した。希薄化後EPS(2.15%増の0.95ドル)は市場予想(0.950ドル)と一致。売上高は市場予想(162億1100万ドル)を上回った。
増収の要因は、出荷量の伸び(増収寄与度1%、既存事業ベースでは同2%)や商品構成の改善(同1%)、為替変動によるプラス影響(同4%)。これらが価格下落の悪影響(同マイナス2%)をカバーした。ただ、全体の営業利益は1.90%減の32億9600万ドルとマイナス成長。売上原価と販管費の伸び(それぞれ6.47%、5.28%)が増収ペースを上回るなか、営業マージンが1.30ポイント悪化している。
リストラ費用の増加分と税制改革の影響を除いた場合、調整後の希薄化後EPS(コアEPS、非GAAP)は4.16%増の1.00ドルと市場予想(0.984ドル)を上回った。会社側は18年売上高(既存事業ベース)の従来予想(2~3%増)を継続したものの、同レンジの下限に近づくと予想。コアEPSは6~8%増を見込む(従来予想:5~8%増)。