幅広い業種向けに素材や部品を供給
【工業用素材・事務用品大手】
幅広い業種向けに素材や部品を供給。一般消費者向けでは、事務用品、DIY用品を製造販売する。顧客の業種は、自動車や航空、食品、包装材など多岐にわたる。米国29州で80カ所、海外37カ国で125カ所に製造拠点を保有する(2017年12月末時点)。
産業部門の主力はテープと粘着剤。研磨材、液体・気体用フィルター、各種部品も提供する。消費者部門は付せんの「ポスト・イット」を開発したことで知られ、粘着テープや接着剤の「スコッチ」ブランドも有名。14年に住友スリーエムを完全子会社化し、社名を「スリーエム ジャパン」に変更している。17年には、ジョンソン・コントロールズから防災用品を手掛けるスコット・セーフティーを買収した。
第1四半期の純利益は前年同期比54.49%減に
【足元動向】
第1四半期(1~3月)は売上高が前年同期比7.71%増の82億7800万ドルに伸びたものの、純利益が同54.49%減の6億200万ドルに落ち込んだ。売上高が市場予想(82億1500万ドル)を上回る一方、希薄化後EPS(0.98ドル)は予想(2.520ドル)を下回る。部門別の売上高は、主力の産業が7.08%増の31億4400万ドル、安全&グラフィックが15.03%増の17億8300万ドル、ヘルスケアが7.03%増の15億3600万ドル、エレクトロニクス&エネルギーが4.57%増の13億5000万ドル、消費財が5.03%増の11億2700万ドルに伸びた。
売上原価、販管費が増加するなか、全体の営業利益は42.19%減の10億700万ドル、税引き前利益は44.44%減の9億6500万ドルに落ち込んでいる。天然資源被害訴訟に伴う和解関連などを考慮した場合、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)は2.50ドルとなる(市場予想は2.504ドル)。会社側は18年通期の希薄化後EPSを8.68~9.03ドル、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)を10.20~10.55ドルと予想した。
※売上構成は内部調整を除いて算出 合計値は99.9%
※地域別売上構成はコーポレート・未割当を除いて算出 合計値は100.1%