今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「コカコーラ・カンパニー」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2018年夏号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

ボトリング事業再編により、再フランチャイズ化が加速

【ノンアルコール飲料大手】

500ブランド以上のノンアルコール飲料をグループで製造し、世界200カ国超で事業を展開。ボトラーや小売業者を含む配送ネットワークは世界最大を誇る。米国の本社は、各国地域の提携先ボトラーに原液を供給し、製品の企画開発・広告・マーケティングを担当。

 

一方、各地のボトラーは包装・販売を手がける。ヒット商品は「コカ・コーラ」のほか、「ファンタ」、「スプライト」、「ミニッツメイド」、「アクエリアス」など。2014年にモンスター社と栄養ドリンク販売で提携した。ボトリング事業の再編による再フランチャイズ化を加速。17年、北米では外部委託に全面移行した。

売上高減少の一方、純利益には伸び

【足元動向】

第1四半期(1~3月)は売上高が前年同期比16.36%減の76億2600万ドルに縮小する一方、純利益が同15.73%増の13億6800万ドルに伸びた。売上高は市場予想(73億5400万ドル)を上回る。2割減収に落ち込んだのは、ボトラー事業の再編(↓26ポイントの減収要因)によるもの。既存事業ベースの売上高(非GAAP)は5%増えている。増収の寄与度は、濃縮液の販売(↑4ポイント)、価格・製品構成(↑1ポイント)、為替の影響(↑2ポイント)、会計の変更(↑3ポイント)など。ユニットケースの出荷量は3%伸びた。

 

地域・事業別の売上高では、再編中のボトリング投資が73%減と縮小したものの、欧州・中東・アフリカが13%増、ラテンアメリカが8%増、北米が11%増、アジア太平洋が1%増と堅調。全体の営業利益は7.74%減の18億1100万ドルとマイナス成長だが、持分関連利益の増加などで税引き前利益は21.63%増の18億3300万ドルに拡大している。資産の減損・再編項目など特殊要因を考慮した場合、調整後の希薄化後EPS(非GAAP、継続事業)は9.30%増の0.47ドルとなる(市場予想:0.459ドル)。

 

 

 

※売上構成は外部顧客販売ベースで算出 合計は100.1%

米国株四半期速報 2018年夏号

米国株四半期速報 2018年夏号

亜州IR株式会社編集

亜州IR株式会社

本書では、日本の証券会社を通じて売買できる225銘柄を収録し、そのうち180銘柄は事業の概要や財務の状況、業績の推移などを可能な限り詳しくご紹介しています。米国株の取引や研究に有効な一冊です。

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