ボラティリティが非常に激しい仮想通貨
株や為替に次ぐ、新たな投資対象として人気を博している「仮想通貨」。今回は、仮想通貨投資におけるリスクの解説を交えながら、仮想通貨投資に割く資産割合や投資タイミングについて解説します。
仮想通貨はボラティリティ(値動き)が非常に激しく、時価総額一位のビットコインであっても、一日に10%以上動くこともあります。時価総額ランキングが下がるにつれ、その激しさは顕著になっていき、一日に数百%を超えるようなとんでもない値動きをする通貨もあります。
もちろん、価格が上に振れれば大きな利益を生みますが、下に振れた場合、その損失は計り知れません。まず、それだけリスキーな投資先であることを認識する必要があるでしょう。
仮想通貨・ブロックチェーン技術は、まだまだ未成熟な分野です。国家側も様子見、手探りでその真価を図っているところがあります。各国による法規制がファンダメンタルズ要因となり、大きく値が動きますので、仮想通貨関係のニュースには常にアンテナを張っておく必要があるでしょう。
積み立て投資の利用で「高値づかみのリスク」を軽減
「有事の金」といわれるように、地政学リスクや金融不安の際には金(ゴールド)が買われるのが定石です。金にかわる法定通貨のヘッジ対象として、仮想通貨を投資ポートフォリオに組み入れるのもいいかもしれません。
しかし先程触れた値動きの激しさに加え、ハッキングや紛失のリスク、またそれに対する補償制度の不十分さなど、仮想通貨はまだまだ「堅い」投資先とはいえないのが現状です。投資可能な資金をすべて仮想通貨に回すことは、非常にリスキーであるといわざるを得ません。
時価総額一位のビットコインへの投資であっても、低位株や新興国通貨に投資するような心構えで、投資に回せる金額の5%~10%、多くても15~20%程度に留めておいたほうが現状は安全でしょう。
また仮想通貨の投資タイミングですが、仮想通貨は歴史が浅く、ボラティリティが高いことから「底値」が非常に読みづらい投資対象となっています。日々値動きを追い、分析し、細かく売買を行う時間がある方ならいいですが、日々仕事や生活に追われ、なかなかデイトレードを行うのが難しい方も多いでしょう。
そこで、おすすめなのが仮想通貨の積み立て投資です。いわゆる「ドル・コスト平均法」により、一定の金額で購入タイミングを分散することで、安値のときには多く、高値のときには少量を投資することになります。結果として、平均取得単価を下げ、高値づかみのリスクを軽減しつつ、保有量を増やしていくことができるでしょう。
2017年には期待が先行した結果、価格が暴騰し、収束しましたが、仮想通貨、ブロックチェーンが本格的に実用化へ足を進めるのはむしろこれからだと思います。未来の社会への投資として、仮想通貨を投資ポートフォリオに組み入れることを検討されてみてはいかがでしょうか。
ニルス
サイト制作、WEB広告、画像編集などを含む何でも屋事務員として働くサラリーマン