ビットコイン「取引所」と「販売所」の違いとは?
ビットコインを利用するためにはまず購入する必要があります。しかし、買い方を調べてみてもよくわからないというケースが多いので、ここでは予備知識がなくても理解できるように説明をします。
買い方(1)販売所で買う
まずは「販売所」を紹介します。そもそも、ビットコインを手に入れる手段には「販売所から購入する形式」と「個人と個人で取引する形式」の2つがあります。
この販売所で購入する方法は、前者の方法になります。手軽さがメリットの販売所ですがデメリットもあります。それは価格が高めになってしまうことです。
販売所は、ビットコインを仕入れて販売するのがビジネスなので、仕入れ値に上乗せされた価格が設定されています。
この点から、販売所での購入はオススメしていません。提示されている価格でサクッと購入したい方は利用を考えてみてもよいでしょう。
買い方(2)取引所で買う
次に紹介するのは「取引所」。購入先としてもっともオススメです。
取引所は個人と個人の取引になるのでビットコイン価格や手数料が安いのがメリットです。中間業者を通していないというイメージです(取引所は場所を提供しているだけ)。
先述の販売所が通販ショップだとしたら、取引所はオークション形式の取引だといえます。またイメージできるなら「東京証券取引所」などの株式の売買に近いです。
ビットコインを投資目的で購入するならこの取引所を利用します。コスト面のメリットが大きく、操作も難しくはありません。株式の取引所のように金額を入力するだけです。
さらに24時間365日取引可能。以上から取引所は最もオーソドックスな購入場所と言えるでしょう。
「指値注文」と「成行注文」どちらが優れているのか?
では、暗号通貨の取引所での購入をスムーズに行う基礎知識として「指値注文」ともう一つの注文方法である「成行注文」の使い分け方について話をしていきます。
この他にも逆指値注文など、いろいろな種類がありますが、最も使用頻度が高いのはこの2つです。
そこで「どちらが優れているのか?」「それぞれどのような場面で使えるのか?」を考えてみたいと思います。
成行注文と指値注文
「成行注文」は、最も基本的なベースとなる注文方法で「価格を指定しない注文」という特徴があります。たとえば、買いの成行注文は、「いくらでもよいから今すぐ買う」「いくらでもよいから今すぐ売る」という意思表示です。
「注文が約定すること」を第一に優先しているため、有利な価格で約定しない可能性があります。有利な価格で約定しないとはいえ、とんでもない価格で約定することはほとんどありません。「板」にはさまざまな価格で注文が出されていますが、基本的にはその中で有利な価格と約定するからです。
それに対して指値注文は、「〇〇円より有利な価格なら買います」「〇〇円より有利な価格なら売ります」という注文方法で、金額を指定して注文します。たとえば、買いの指値注文は、「〇〇円以下なら買います」となり、それ以上の価格でしか売ってくれる人がいない場合は約定しません。
このことから指値注文と成行注文の使い分けとしては考えられるのは、「価格優先なら指値」「確実かつスピード重視なら成行」ということになります。
成行注文と指値注文、どちらが優れているか?
このように、指値注文と成行注文にはそれぞれ特徴がありますが、一般的な注文のシーンに限定した場合は、どちらが優れているか考えていきます。統計があるわけではありませんが、注文を出す際に「成行派」と「指値派」が存在するとすれば、個人投資家では「成行派」のほうが多い印象です。
しかし、値動きの激しい暗号通貨に投資する場合は、個人的には指値注文をオススメしたいところです。
なぜなら、成行注文には上述のとおりリスクがあります。
ただ、通常の環境では成行注文だからといって著しく不利な価格での約定はめったにありません。
とはいえ、万が一損失を被る可能性を考えると、一手間を掛けて指値にし、「これをより不利な価格では約定させないぞ」と、リミッターをかけるほうがベターではないかと思います。
もちろん、あまりにも注文価格が低すぎる場合には約定がされない場合もあるので、その点には注意が必要です。したがって、どちらが優れているかは難しいところですが、どちらか1つだけを利用するなら「指値注文」をオススメします。
指値注文が優れているシーンは?
指値注文が優れているシーンとして、「いくらまでなら買いたい(売りたい)」という意思が決まっているケースが挙げられます。
この場合は、仮に指値注文を選択したことで約定しなくても、希望の価格ではなかったわけですから「良し」と捉えることができます。また、その他の指値注文が活きるシーンとしては、値動きの激しいコインなどで「待ち伏せ」するように有利な価格に入れておくケースです。
たとえば、1BTC=85万円のときに、1BTC=80万円で指値買いの注文を入れておくようなイメージです。ちなみに、売りの場合も同様に、相場より高く注文を入れておきます。そうすれば、万が一約定すれば儲けものです。
成行注文が優れているシーン
一方、成行注文を選んでもよいシーンは、将来性の高いコインへ長期投資する場合などです。多少不利な価格での約定になっても、約定価格にシビアになる必要がないケースでは成行注文でもいいでしょう。
ちなみに、このような場合は、「安く買えるのではないか?」と指値注文を有利な価格(安い価格)で入れておくと、結局そこまで下がらずに相場が上昇し、成行で買うことになりかねませんが、これでは本末転倒です。
押し目(一時的な調整)なく上昇するような強い相場では、確実に約定させるために成行で買いに行ったほうがいいでしょう。また、同様に、今すぐ売りたい場合も成行注文がいいです。
特に、売り注文に関しては、場合によってはのんびり指値注文を入れている場合ではないこともあります。「売りは迅速、買いは悠然たれ」という言葉もあるくらいですので、ここだ!というタイミングで一気に売り抜けたいところです。