収益を得るつもりが「負の遺産」を背負うことに・・・
「受け継いだ収益物件が、全然収益を出してくれない・・・」
全体売却できればいいのですが、共有者に反対する人がいれば売れません。持分だけ売ろうにも、現状空室が多く家賃収入が見込めていない収益不動産だったら、買い取ってくれる人を探すのは大変苦労するでしょう。
「思いきって新しく建て替えよう」と提案しても「改築費用は誰が負担するのか」「借金してまでやりたくない」と共有者の間でさらに議論が交錯します。
人口減少が加速するこれからの時代、より一層「売れない」「壊せない」困った収益不動産を相続してしまい、収益を得るつもりがかえって負の遺産を背負ってしまうケースが増えていくのではないでしょうか。
望ましいのは「全体売却」による共有関係の解消
あまりにも今後負担が肥大化することが予想されるなら、さらに下の代へと受け継がせてしまう前に、全体売却して共有関係を解消することが望ましいと思います。
古い建物が建っているために売却額は低くなってしまうかもしれませんが、後々の大きなトラブルを起こさないためには致し方ないともいえます。解体やリフォームする余裕資金がない場合はそれが得策です。
この話は次回に続きます。