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共有不動産のトラブル事例②持分の第三者への売却という解決策

前回に引き続き、共有名義不動産のトラブルのうち、「アパートの収益が分配されない」事例を紹介します。今回は、解決策を詳しく見ていきましょう。※本連載では、株式会社中央プロパティー代表取締役社長で、住宅ローンアドバイザー、相続アドバイザーでもある松原昌洙氏の著書、『相続の落とし穴! 共有名義不動産』(合同フォレスト)の中から一部を抜粋し、「共有名義不動産」のトラブル対策を事例を交えて見ていきましょう。

持分の相当額を投資家に売却し、共有関係を解消

前回の続きです。ここまでの事例とその解決法から推察できる通り、この方の場合も持分を第三者に買い取ってもらうのがベターでしょう。

 

不動産鑑定士にアパートの価格を算定してもらい、相談者さんの持分に相当する額である2000万円で投資家さんに買い取ってもらいました。相談者さんの負担を最小限に抑えながら、無事共有関係の解消となった次第です。

 

ちなみに相談者さんは、家賃をこれまで払わなかったお姉さんに対し、賃料相当額の損害金請求を行えます。しかし、相談者さんの「できることなら争うようなことはしたくない」という思いから、後腐れのないよう持分の売却だけで解決しました。

第三者に「債権付きで売却する」という最終手段も

また、この第三者との売買時、「債権付き」で買い主に購入してもらうこともできます。どういうことなのか、この事例の場合で考えてみましょう。

 

相談者さんの売却金は2000万円でした。これに加え、本来もらえるはずだったのにもらえなかった賃料が100万円に上っていたとします。この100万円は、賃料を払ってくれなかったお姉さんに対する債権(お金を請求する権利)ということになります。

 

したがって、第三者へ売る際、2000万円に債権の100万円を上乗せし、2100万円で売却するという方針も立てられるのです。

 

債権付きの持分を購入した買い主は、債務者であるお姉さんに100万円を請求することができます。お姉さんが支払いを拒んだら、訴訟に発展させることも可能です。

 

ただこうなると事態がこじれてしまうのは明白です。今後姉妹の関係が悪化することもほぼ確実でしょう。買う側としてもプラス材料には決してならないので、債権付きでの売買は率先してやるべき得策とはいえないでしょう。

 

ただ、1つの手段として存在するということは覚えておいて損はありません。

株式会社中央プロパティー 代表取締役社長
住宅ローンアドバイザー(社団法人全日本不動産協会認定)
相続アドバイザー(NPO 法人相続アドバイザー協議会認定) 

1970年生まれ。
2011年に、業界で唯一共有名義不動産の仲介を扱う株式会社中央プロパティーを創業。弁護士、司法書士、不動産鑑定士などの専門家とともに問題解決に取り組む体制を確立。現在までに2000件以上のトラブル解決をサポート。その実績から、共有名義不動産問題の第一人者として知られる。

著書に『あぶない!! 共有名義不動産』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

著者紹介

連載事例で見る「共有名義不動産」のトラブル対策

 

相続の落とし穴! 共有名義不動産

相続の落とし穴! 共有名義不動産

松原 昌洙

合同フォレスト

相続後に誰にでも起こり得る不動産のトラブルを回避せよ! 相続後に共有名義不動産を持った方、これから持つ可能性のある方へ、実際のトラブル事例と、その解決方法を大公開! 最初は些細な問題でも、時間の経過とともにみる…

 

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京町家が高い希少性を持つ理由

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