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マンションの改良・改善工事で「最大効果」を出すには?

前回は、物件の資産価値を高める「大規模修繕工事」の手法を取り上げました。今回は、改良・改善工事で最大効果を出すにはどうするべきかを見ていきます。

最大効果を狙う「長所を伸ばし、短所を隠す」改修工事

大切な資金を使うのですから、大がかりな改良・改善工事は慎重にならざるを得ませんし、さまざまな可能性を考えるのが当たり前です。しかし、方針はどんな場合もそれほど異なりません。最大の効果をあげるための基本的なセオリーは「長所を伸ばせ、短所を隠せ」なのです。

 

ここでいう「長所」とは、個々のマンションがもつ魅力やコンセプトです。それらを補強し、伸ばしていくことで建物の魅力が増しますし、さらに費用対効果の高い改良・改善工事が実現できます。

 

一方、欠点に対しては、そのマイナス面を十分理解することから始めます。最初に行うのはそれらの欠点の再確認と今後どう対峙していくかの確認です。もちろん、ほとんどの欠点はその解消に大きなコストが必要です。簡単に改善できるような欠点が残っている場合は、むしろ単なる怠慢の結果であると思うべきでしょう。

短所である「郊外で駅遠」を「自然環境」という長所に

直しにくいからこその欠点ですから、原則的にはそれを解消するには手間と費用がかかります。ただし、それらを十分理解すれば、それを目立たないようにしていくことは可能ですし、長所でそのマイナス面を補完していくこともできるようになります。だいぶ抽象的な話になってしまったのでわかりにくいかもしれませんが、これはとても重要なポイントなのです。

 

たとえば、郊外で最寄り駅からも離れているマンションを考えてください。距離が長く遠いことは間違いなく短所です。しかし、これは改善不可能です。一方の長所に目を向けると、敷地が広く緑が多く自然環境に優れていることがわかります。このようなケースで改良・改善を考えるなら、その優れた環境を一層活用できるような工事計画を進めることが、資産価値の向上に関しては最大の効果を生みます。 

株式会社翔設計グループ 代表取締役
一級建築士 

1953年生まれ。東京電機大学建築学科を卒業後、大手設計事務所を経て1985年に独立。現在の会社の前身となる事務所を設立。2年後に株式会社とし、同社の代表取締役を務める。建築総合コンサルティング業を営む同社の改修コンサルタント事業部では、マンション修繕コンサルティングを管理組合に対して行っており、関東を中心に、これまで携わった修繕コンサルティング件数は650件以上。その知見を活かし、2016年9月設立の一般社団法人防災事業経済協議会にて主幹理事、2017年11月設立の一般社団法人マンション改修設計コンサルタント協会にて理事長を務める。

著者紹介

連載理事として押さえておきたい「大規模修繕工事」の基礎知識

本連載は、2017年12月18日刊行の書籍『改訂版 マンション管理組合理事になったら読む本』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

 

改訂版 マンション管理組合理事になったら読む本

改訂版 マンション管理組合理事になったら読む本

貴船 美彦

幻冬舎メディアコンサルティング

大規模修繕工事のタイミングは? コンサルタントはどうやって選ぶ? マンション理事を楽しむための秘訣が盛りだくさん! 自分たちが住む場所だからこそ、自分たちでよくしていきたい――。マンション理事と聞いて、堅苦しい…

 

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