何をすべきか戸惑ってしまうのが普通だが・・・
大規模修繕工事の実施を決定したあとの具体的な進め方やそのノウハウに関しては、現在はたくさんの書籍やホームページ等で情報が入手できます。ここでは工事決定までの準備段階における基本的な取り組み方法やその準備を進めるにあたってのポイントなどについて説明していくことにします。
たとえば、新築分譲時点での管理計画に基づき、2~3年のうちに最初の大規模修繕工事が予定されているようなタイミングで理事になった場合が典型的です。まず何から始めればよいのか戸惑ってしまうというのが普通の対応でしょう。なかには、自分の任期中はどうにかやり過ごしてしまいたいと思ってしまうことさえあるかもしれません。
立場を生かし工事計画の立案に「思い・意見」の反映を
しかし、その感覚のベースになっているのは、知らないことばかりでありながら自分が対応していかなければならないという不安感です。道筋を立て段階を踏んで進めていけば、必ずうまくいきます。
また、理事である・理事ではないにかかわらず、大規模修繕工事から得られる恩恵や負担する費用は他の管理組合のメンバーと同じです。さらに、関心があろうがなかろうが、その時点から工事終了までの時間も全員にとってまったく同じように経過することも変わりません。
与えられる条件は共通なのですから、むしろ理事の立場を活かして、工事計画の立案に自分の思いや意見を反映させられるほうが、はるかに心地よく有意義な月日を過ごせるはずです。