今回は、人が「一番罪の軽いウソ」から認める理由などを見ていきます。※本連載は、元警部である森透匡氏の著書『元刑事が教えるウソと心理の見抜き方』(明日香出版社)から一部を抜粋し、ウソや人間心理を見抜くテクニックを紹介します。

相手に表れた「ウソのサイン」をネタに追及してはダメ

◆ウソのサインについて追及しない

 

会話中にウソのサインが見られたからといって、それをネタに追及すると相手は注意するようになり、ウソのサインを出すことをやめてしまうことがあります。ウソのサインを感じて指摘したり、それをネタに追及するのはやめてください。

 

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◆真実の返答ひとつで安心しない

 

相手が真実を話した場合は、それひとつで安心してはいけません。ウソつきは一番罪の軽いものから話すことが多いからです。

 

贈収賄事件でこんなケースがありました。

 

公務員がある業者に便宜を図った見返りに、賄賂として現金を貰った疑いがありました。数日間にわたり、受け取った事実を追及していたところ、その公務員がやっと事実を認め、「すみません、20万円を貰いました」と供述しました。

 

私としては苦労して認めてくれたのでほっとします。そこで「やっぱりそうだろう。いつどこで貰ったんだ? 何の見返りに貰ったんだ?」と事細かに聞きたくなります。それが取調官の心情です。

みんな自分がかわいく、悪い人間だと思われたくない

しかし、それはぐっとこらえて「他にもあるよね。それだけじゃないのはわかってる。他に貰ったのはいつ、いくらですか?」と追及の手を緩めませんでした。そうすると相手は「え・・・他にですか・・・」と考えはじめたのです。私はその沈黙の中にウソのサインを見つけました。

 

結果的にこの公務員は複数回にわたり、合計数百万円の賄賂を認めるに至りました。

 

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犯罪者はもちろんのこと、基本的にウソをついている人間は一番罪の軽いものから話します。全てをきれいに話すことはありません。

 

誰しも自分がかわいいですし、少しでも罪を軽くしたいのです。悪い人間ではないと世間に見てもらいたいというのは当たり前です。

元刑事が教える ウソと心理の見抜き方

元刑事が教える ウソと心理の見抜き方

森 透匡

明日香出版社

警察官として約28年、うち知能・経済班担当の刑事を約20年務めた著者が、その経験の中から生み出した「ウソや人間心理の見抜き方」を公開。 相手がウソをついたときのサインの見方や、ウソつきかどうかを見極める質問の仕方が…

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