今回は、ウソをついているときの仕草について、イラストを用いて具体的に紹介します。※本連載は、元警部である森透匡氏の著書『元刑事が教えるウソと心理の見抜き方』(明日香出版社)から一部を抜粋し、ウソや人間心理を見抜くテクニックを紹介します。
肩が左右に揺れる、身振り・手振りがなくなる・・・
◆「仕草」のウソのサイン
●反応しない、反応が遅い
質問に対して反応しない。
あるいは反応が遅い。
答えに迷っているため反応できない。
[図表1]
●肩が揺れる
記者会見など立って話をしているときに出やすい仕草。
肩が左右に揺れるのが特徴。
[図表2]
●身振り・手振りがなくなる
今まで話していたときには身振り・手振りが頻繁に出ていたのに、その質問によって身振り・手振りがなくなる。あるいは手をポケットに入れたり、腹の前や後ろで組んだりする。
[図表3]
心の乱れが「整理整頓」の仕草に・・・
●顔に手をやる
質問を受けた瞬間に手があごや鼻に移動して触れる。ウソをつくと「言ってはいけないことを言ってるから口を塞がないといけない」という理性が生じるが、口を塞ぐと話せなくなるので顎を触ったり、鼻を触ったりしてごまかす動作になりがちである。
[図表4]
●整理整頓の仕草
「ネクタイを締め直す」「スカートのしわを伸ばす」「机の上の文房具を揃える」「メガネをかけ直す」などの動きをする。ウソをついていると心が乱れるので、身の回りのものを整えようとする仕草になりがちである。
[図表5]
●支点移動の仕草
物体と体、体と体が触れる点(支点)が動き出す。
例えば、椅子に座っている人の場合は「靴」と「床」、「肘かけ」と「肘」など、それぞれが触れている点が質問と同時に動き出す。
[図表6]
一般社団法人日本刑事技術協会 代表理事
経営者の「人の悩み」解決コンサルタント(人事コンサルタント)
警察の元警部。詐欺、横領、贈収賄事件等を扱う知能・経済犯担当の刑事を約20年経験。 東日本大震災を契機に独立し、刑事時代に現場で培ったコミュニケーションスキルをビジネスで役立ててもらうために「刑事塾」という学びの場を開講。「ウソや人間心理の見抜き方」を主なテーマに大手企業、経営者団体など毎年全国180か所以上で講演・セミナー・企業研修を行い、これまで5万人以上が聴講、「究極の心理学だ!」「おもしろい!」と人気を博している。
テレビ朝日「モーニングバード」、フジテレビ「ノンストップ」、読売新聞、日経新聞などメディアへの出演、掲載も多数。著書に『元刑事が教える ウソと心理の見抜き方』(明日香出版社)、『元知能犯担当刑事が教える ウソや隠し事を暴く全技術』(日本実業出版社)がある。
【実績】
神戸製鋼所、三井不動産、JXエネルギー、プルデンシャル生命保険、日本政策金融公庫、みずほ総合研究所、東京消防庁、千葉日経懇話会、東京商工会議所、東洋大学など(敬称略、順不同)
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載知能・経済犯担当の元刑事が教える「ウソ」の見抜き方