前回は、買いタイミングを逃した場合に役立つ相場格言を紹介しました。今回は、デイトレードのつもりが塩漬けになってしまうパターンを見ていきます。

「いくらか利益を得たら、すぐに売る」つもりが・・・

ところで、「いくらか利益を得たら、すぐに売る」つもりで飛び乗る人が、よくやりがちなパターンについて少し触れておきたいと思います。

 

まず、どこまで上値余地があるのかわからないので、すぐに利益確定して手仕舞いしようとデイトレードのつもりで買いを入れる。たとえば、今日1000円で買って今日のうちに1030円で売ってしまおうという感じです。ところが、990円に下がったので、その日は売らず明日1000円に戻ったところで売ろうと考えを変える。この時点で、投資スタンスがブレているのですが、いざ翌日1000円に戻ると、1020円くらいまでは戻るんじゃないか、いくらかでも利益は取りたいと、売らずに上がるのを待ちます。

 

しかし、結局1020円までは戻らず、それどころか再び1000円を割り込んでしまう。その次の日には、「今日こそは1000円でトントンにして終わりたい」と思うものの、990円→980円→950円とジリジリ下げていって売れない。そうこうしているうちに、700円台にまで下がってしまって、「ここまで下がったらすぐには売れないから」とデイトレードのつもりだったのに長期投資になって塩漬けにしてしまう・・・。

 

これを読んで「馬鹿だなあ」と笑えるならいいのですが、「自分にも経験がある」という人もいるのではないでしょうか。

そもそもの失敗の原因は「買いタイミング」の間違い

なぜこんなことになったかというと、投資スタンスがブレていることも問題ですが、その前にそもそも買いタイミングが間違っているからです。買い遅れたためにすでに上値余地がなかったのに、「少しならいけるだろう」と安易に買ったことにより起こった事態です。もちろん、デイトレードのつもりで買ったなら、何があってもその日のうちに手仕舞うべきです。状況が変わったからと、投資スタンスがブレることはおすすめできません。

 

買いタイミングを逃した私の実際の取引例として挙げたいのが、ロイヤルホールディングスです。2016年12月に株主優待が欲しくて買ったのですが、権利を取ってすぐに売ってしまったのです。そして、その後、6月までに買っておこうと考えたのですが、なかなかチャンスがなく、結局買いそびれて現在に至っています。

 

結果からみると25日移動平均線を下回る場面で買っておけばよかったということなのですが、25日移動平均線を割り込むと75日移動平均線まで下がるのではないかと思いながら、ついつい買いそびれた格好です。同様にソニーも「3000円を割り込んだら買おう」と思っていて買いそびれ、パナソニックも「1100円を割り込んだら買い場を探そう」と考えていたら、買いそびれました。

 

[図表1]ロイヤルホールディングス(8179)

 

 

[図表2]ソニー(6758)

 

 

[図表3]パナソニック(6752)

 
「江戸のウォーレン・バフェット」に学ぶ 常勝無敗の株投資術

「江戸のウォーレン・バフェット」に学ぶ 常勝無敗の株投資術

清水 洋介

幻冬舎メディアコンサルティング

「どうもうまくいかない」「なかなか儲からない」これこそ株式投資で誰もが必ず直面する問題……。 そんな悩みを解決すべく、時代を超えても通用する、先人たちの投資成功術をまとめた一冊。 どんな時代にも通用する「株式投…

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