前回は、ネットに掲載した物件の強みを「内覧者」に訴求するポイントを紹介しました。今回は、不動産ポータルに載せる写真は、絶対「一眼レフ」でとるべき理由を説明します。

一眼レフで撮影すると、部屋が広々と写る!

USBコンセントやコートフックなど、他の物件と差別化するために取り付けた器具など、アピールポイントは、なるべく写真をつけてひと目でわかるようにしたい。文字で書くよりもネット上ではビジュアル情報のほうが何倍もアピール度が高いのだ。

 

その際に注意したいのは、写真の撮り方だ。いまではデジタルカメラが普及し、スマートフォンにもカメラ機能がついているので、気軽に写真がとれる。そこで物件資料につかう写真も「写メ」感覚でとる人もいるようだ。

 

気軽にとって、どんどん更新するのもいいが、大家さん業をはじめるならレンズの交換できる本格的なデジタル1眼レフカメラを購入したい。理由は超広角レンズがつかえるからだ。写真のように超広角レンズをつかうと部屋が広々と写る。1DKや1LDKなど狭めの物件では「何か、このへや広い」と思ってもらえば成功だ。水平画角が90度以上あれば、どんな狭い部屋でも部屋全体が写るが、それより狭いと部屋全体が写らないのだ。

 

水平画角が90度というと35ミリ判換算で焦点距離18ミリ以下の超広角レンズでないとダメ。これはコンデジやスマホにはない画角なのだ。

 

また外観写真には晴れた昼間のほか、夜景も入れておきたい。内覧は昼間にいくことが多いので、周辺環境を含めて夜と違いが大きい。とくに夜間のセキュリティに配慮したマンションをアピールするには、夜景を入れるのは効果的だ。

 

[図表]

ネット集客の他にも「まだまだある」集客の手段

大手不動産情報ポータルサイトと並んで集客の上で重要なのは、提携会社以外の不動産会社の営業担当者だ。彼らはいわば口コミで入居希望者を集めてくれるわけで、インターネット全盛の現在でも、いざというときに彼らがはたしてくれる役割は大きい。

 

そんな彼らに協力してもらうには、大手不動産情報ポータルサイトに提供している物件資料には載せなかった「プラス1」の情報を、デイリーメールやSNSを利用して提供。それをどんどん拡散してもらうことだ。

 

こうすればレインズ(指定流通機構)を含め大きく3つのインターネット上のチャンネルをつかって情報が拡散できる。

 

ターゲットをどこにおくかで、ネットだけでは集客が難しい場合もある。そんなときにはネットと並行して、別のチャンネルを意識した募集活動も提携不動産会社に依頼したい。

 

たとえば単身者だけでは十分でないので学生にもターゲットを広げたいといった場合は最寄りの大学の福利厚生を担当している部署にお願いするという手がある。また社宅などとして法人に一括借り上げしてほしいような場合は、周辺企業のオフィスにポスティングしたりDMを送ったりしてみよう。また社宅が必要な企業と法人に貸したい大家さんとの間をとりもつ「社宅代行提携」という業務を行う会社もあるので、そこに頼んでみるのもいい。

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町田 泰次

幻冬舎メディアコンサルティング

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