エントリーは最初にヒゲが「ゾーン」に入った1回のみ
前回からの続きです。
図表1ではゾーン①でトレードしたあと、ローソク足が何本もゾーン①をじりじり推移していますね。このようなときは、最初の1回だけしかトレードしません。次のゾーンに到達するのを待つ理由は、じりじり相場を避けるためです。同じゾーンで何度もエントリーしていると、このようなじりじり相場のときに、必ず連敗します。仮にゾーン①に入ったローソク足1本ずつにエントリーすると、10連敗くらいになりかねず、これは防がなければなりません。そして、じりじり動くことはよくあります。損切りして取り返したいからといって、同じゾーンで何度もエントリーすることは危険です。
[図表1]ゾーン①にとどまっているときはエントリーしない
ゾーン①でトレードしたあとは、移動平均線に戻る、もしくはゾーン②に到達するまで待ってトレードする、のどちらかです。同じゾーン①にあるにもかかわらず、何度もエントリーすることはないということを覚えておいてください。
図表2のチャートでも同じです。ゾーン②でトレードしますが、そのあと移動平均線に戻っていないため、ゾーン①に戻ってもエントリーしません。
[図表2]ゾーン②でトレードしたらゾーン①ではエントリーしない
あくまでも「ヒゲが出る」のを待つことが重要
ゾーン③以降も同じ考え方です。ローソク足をさらに拡大して見てみましょう。
図表3を見てください。この相場では、ゾーン①→③→⑤と進んでいます。ヒゲが出るまで待つので、ゾーンを飛ばすこともよくあります。あくまでもヒゲが出るのを待つのが重要であって、ゾーンにきたからすぐにエントリーするのではありません。ゾーン①→②→③→④→⑤のように、きれいに相場が動くことのほうが珍しいのです。「外側のゾーン+ヒゲ」が条件になり、どのゾーンになるかは、相場次第になります。
[図表3]ゾーンを飛ばすこともある
ここで、図表4の矢印の箇所を見てください。もしここでエントリーしていれば、利益になると思いませんか。長い上ヒゲになっていますからね。でも、同じゾーンでは再エントリーしないルールでした。なので、ここは見送ります。ゾーン⑤まできたら、あとは移動平均線に戻るまで待つのです。ゾーン⑤まで到達するということは、相場が荒れて乱高下している状態なので、移動平均線に戻ったとしても、チャンスはすぐに到来するでしょう。もしトレードするなら、ゾーンだけで判断するのではなく、他のテクニカル根拠が必要になります。その場合の策として、第3章(※書籍参照)では「ネックライン」を引いて総合的に判断する方法を紹介します。
[図表4]ゾーン⑤まできたら移動平均線に戻るまで待つ
ここまでが、エントリータイミングの基本です。