今回は、FX投資における「ゾーン」を活用したエントリーのタイミングについて見ていきます。※本連載では、カリスマFXトレーダ-・ぶせな氏の著書『最強のFX1分足スキャルピング』(日本実業出版社)より一部を抜粋し、数秒から数分でトレードを繰り返す投資手法「スキャルピング」の基本を解説していきます。

エントリーは最初にヒゲが「ゾーン」に入った1回のみ

前回からの続きです。

 

図表1ではゾーン①でトレードしたあと、ローソク足が何本もゾーン①をじりじり推移していますね。このようなときは、最初の1回だけしかトレードしません。次のゾーンに到達するのを待つ理由は、じりじり相場を避けるためです。同じゾーンで何度もエントリーしていると、このようなじりじり相場のときに、必ず連敗します。仮にゾーン①に入ったローソク足1本ずつにエントリーすると、10連敗くらいになりかねず、これは防がなければなりません。そして、じりじり動くことはよくあります。損切りして取り返したいからといって、同じゾーンで何度もエントリーすることは危険です。

 

[図表1]ゾーン①にとどまっているときはエントリーしない

 

ゾーン①でトレードしたあとは、移動平均線に戻る、もしくはゾーン②に到達するまで待ってトレードする、のどちらかです。同じゾーン①にあるにもかかわらず、何度もエントリーすることはないということを覚えておいてください。

 

図表2のチャートでも同じです。ゾーン②でトレードしますが、そのあと移動平均線に戻っていないため、ゾーン①に戻ってもエントリーしません。

 

[図表2]ゾーン②でトレードしたらゾーン①ではエントリーしない

 

あくまでも「ヒゲが出る」のを待つことが重要

ゾーン③以降も同じ考え方です。ローソク足をさらに拡大して見てみましょう。

 

図表3を見てください。この相場では、ゾーン①→③→⑤と進んでいます。ヒゲが出るまで待つので、ゾーンを飛ばすこともよくあります。あくまでもヒゲが出るのを待つのが重要であって、ゾーンにきたからすぐにエントリーするのではありません。ゾーン①→②→③→④→⑤のように、きれいに相場が動くことのほうが珍しいのです。「外側のゾーン+ヒゲ」が条件になり、どのゾーンになるかは、相場次第になります。

 

[図表3]ゾーンを飛ばすこともある

 

ここで、図表4の矢印の箇所を見てください。もしここでエントリーしていれば、利益になると思いませんか。長い上ヒゲになっていますからね。でも、同じゾーンでは再エントリーしないルールでした。なので、ここは見送ります。ゾーン⑤まできたら、あとは移動平均線に戻るまで待つのです。ゾーン⑤まで到達するということは、相場が荒れて乱高下している状態なので、移動平均線に戻ったとしても、チャンスはすぐに到来するでしょう。もしトレードするなら、ゾーンだけで判断するのではなく、他のテクニカル根拠が必要になります。その場合の策として、第3章(※書籍参照)では「ネックライン」を引いて総合的に判断する方法を紹介します。

 

[図表4]ゾーン⑤まできたら移動平均線に戻るまで待つ

 

ここまでが、エントリータイミングの基本です。

本連載は、ぶせな氏の著書『最強のFX 1分足スキャルピング』(日本実業出版社)から一部を抜粋したものです。掲載している情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自分の判断で行ってください。本連載を利用したことによるいかなる損害などについても、著者、版元、および幻冬舎グループはその責を負いません。

最強のFX 1分足スキャルピング

最強のFX 1分足スキャルピング

ぶせな

日本実業出版社

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