今回は、FXスキャルピングのトレードルールとして、エントリーのタイミングの掴み方を見ていきます。※本連載では、カリスマFXトレーダ-・ぶせな氏の著書『最強のFX1分足スキャルピング』(日本実業出版社)より一部を抜粋し、数秒から数分でトレードを繰り返す投資手法「スキャルピング」の基本を解説していきます。

トレンドの出始めがエントリーのチャンス

ここからは、具体的なトレードルールを紹介します。

 

最初にすべてのトレードルールを紹介しますが、なぜそこでエントリーするのか、また、自分だったらここではエントリーしない、などのように、疑問に思うことがほとんどだと思います。しかし、私がエントリーするときは、それなりの理由があります。機械的にトレードポイントを覚えるよりも、「なぜここでトレードするのか」という理由を理解するようにしてください。次章で、トレードポイントになる理由をくわしく説明していきます。本連載でルールを説明し、次章以降で、このルールが「なぜ機能するか」について、書いていきます。次章以降を最後まで読んだあと、本連載のトレードルールに戻って繰り返して読んでもらえば、トレードルールを納得してもらえるものと思っています。

 

まず、設定したエンベロープを見やすくするために、5つのゾーンに分けます。図表1のチャートを見てください。移動平均線を中心として、上下に5つの空間がありますね。

 

[図表1]5つのゾーンに分けたエンベロープ

 

この①から⑤までの空間(ゾーン)が重要です。これが私のルールの基本で、この「ゾーン」を基にエントリーをしていきます。ゾーン①②③④⑤は、これから頻繁に出てきますが、本スキャルピング手法(以下、「1分足スキャルピング」)で最も重要なものだと考えてください。

 

相場は、レンジ→トレンドの繰り返しです。これは日足でも15分足でも、そして1分足でも同じです。私の手法は、レンジ相場ではなく、トレンド相場のときにエントリーしていきます。まず、レンジのときは、図表3のチャートのように、移動平均線の上下を行ったり来たりして、方向感がありません。そして、トレンドが出はじめる、もしくは一過性の値動きがあると、移動平均線から乖離しはじめます。移動平均線から、ローソク足が離れていくということですね。図表2のチャートを見てください。Aのところでゾーン①に入っています。

 

[図表2]「売り」と「買い」のエントリーのタイミング

 

このように、トレンドが出はじめると、エンベロープのゾーンに入ります。そして、ゾーンに入ったら、エントリーチャンスの到来です。

1分足のみで「逆張りのエントリー」を判断

1分足スキャルピングは、1分足レベルでの逆張りになります。エントリーの際、他の時間軸のトレンドは考慮せず、1分足のみで逆張りのエントリー判断をしていきます。

 

では、ルールを見ていきましょう。

 

移動平均線から乖離すると、ゾーン①に到達します。これは、図表2のチャートのAで確認しました。このように、ゾーン①に入ったら逆張りをします。移動平均線より下限のゾーンに入ったら買い、上限のゾーンに入ったら売りということです。図表2の左側のAでは「買い」、右側のBでは「売り」のポイントになります。

 

ただし、ゾーンに入ったらすぐにエントリーしていいというわけではありません。いつエントリーしてもOKですよ、というサインであり、すぐにエントリーしなさい、という意味ではないということです。実際のエントリータイミングは、「反転を確認してから」になります。この反転は「ヒゲ」で確認します

 

くわしく見ていきましょう。図表3は違う場面でローソク足を拡大した1分足チャートです。

 

[図表3]反転は「ヒゲ」で確認する

まず、ローソク足がゾーン①に入ったので、エントリー準備をします。そして、このチャートのように、ヒゲが出現した瞬間に「買い」で入ります。ローソク足の確定を待ち、次の足の始値で入ることはしません。ヒゲが出た瞬間に、ローソク足の実体が動いている段階で入ります

 

なぜヒゲの出現を待つのか、つまり、なぜ反転を確認してからエントリーするのでしょうか。ゾーン①に到達した瞬間にエントリーすれば、天底をとらえることができ、利益を伸ばせそうな気がしますね。しかし、これは危険です。ゾーン①に入ったということは、ローソク足がまだ伸びはじめた段階です。伸びているときヒゲを確認せずにエントリーすると、そのまま逆行するリスクがあるのです。ゾーン①に入り、そのままゾーン②や③に到達し、ようやくゾーン④でヒゲが出るかもしれません。この間、わずか数秒のときもあるでしょう。もしゾーン①でエントリーしていたら、数秒で相当な含み損を抱えることになります。そこで、ローソク足が伸びきって止まり、反転する瞬間まで「待つ」ことが重要になります。そうすることで、ゾーン④まで引きつけてエントリーすることができます。

 

図表3のチャートは、ヒゲが出現したのがゾーン①であった、というだけです。ローソク足が、ゾーン①に入ったら必ずエントリーするわけではないので、注意してください。エントリーするのは、ゾーン①に入り、かつ、ヒゲが出たときです。

 

このように、ゾーンに入っても、エントリータイミングは常にワンテンポ遅れるもの、と覚えてください。上昇の場合、上昇している最中に「売り」をやっては駄目ということです。上昇して下げはじめたら、売ります。逆に下降の場合は、下降して上げはじめたら買います。順番としては、ゾーン①に入る→エントリーの準備→ヒゲを確認→エントリーという流れです。

本連載は、ぶせな氏の著書『最強のFX 1分足スキャルピング』(日本実業出版社)から一部を抜粋したものです。掲載している情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自分の判断で行ってください。本連載を利用したことによるいかなる損害などについても、著者、版元、および幻冬舎グループはその責を負いません。

最強のFX 1分足スキャルピング

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