前回は、フィリピン不動産投資における「内装工事」の重要性を説明しました。今回は、フィリピン物件を管理する方法を見ていきましょう。
通常は、契約書に「故意の破損は入居者負担」と明記
家具や家電製品もオーナーが用意すると聞くと、ほとんどの人は「入居者が壊してしまった場合はどうなるのか」と心配します。しかし、実際にはそれほど気にする必要はありません。そもそも住むのは日本や欧米のエリート層なので住み方は丁寧です。
ちなみに、たとえフィリピン人であっても日本人以上に丁寧という印象を私は持っています。
また、フィリピンは日本ほど入居者の立場が強くありません。経年劣化ではなく入居者が故意に壊したものであれば、確実に入居者が負担するよう賃貸契約書に記載するのが一般的です。
自前の家具以外の修理受付は「管理事務所」に依頼を
オーナーが用意した家具や家電製品以外の修理受付は、デベロッパーの管理事務所が行います。これは日本でいう分譲マンションの管理組合です。その場合も、入居者とデベロッパーがやり取りをするのでオーナーが直接関わることはほとんどありません。
日本でいう管理費は日本から管理事務所に毎月振り込むことになります。相場は1㎡当たり300円といったところでしょう。30㎡なら9000円です。この金額には修繕積立金も含まれています。
そのほかに、集金代行や入居者募集を行う現地の管理会社と契約を結ぶことになります。この部分は日本の物件と同じです。
管理業務はパートナーとなる不動産会社が行っているケースもありますし、行っていないようなら現地の業者を紹介してもらえるはずです。ただし、日本のように手数料が家賃の5%といった業界の相場がまだ確立していません。決める前に何件か見て回り、極端に高い、または安いところは理由を確認しましょう。
株式会社トライブホールディングス
代表取締役社長
1979年生まれ。東京の不動産投資会社にて、土地売買からアパート、マンション、ビル建設までを幅広く手掛ける。自らが考える不動産価値と収益を最大化する不動産物件を実現するため、2010年に㈱トライブを共同で設立。翌2011年、同社代表取締役就任。これからの高齢化社会では、不動産と医療は密接に連携すべきという持論の下、高収益と高付加価値を同時に実現する独自の不動産物件を多数手掛ける。自ら沖縄の医療法人にも助力し、倒産しかけた医療施設の再建に乗り出し、再生させた。また、新たな医療法人の立ち上げにも参画し、地域医療の活性化に努めている。著書に『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』『資産10億円を実現する 医師のための収益物件活用術』(いずれも幻冬舎)がある。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載多忙な医師でも資産を数倍に! フィリピン不動産の最強投資術
JIFPA(S)PTE LTD
代表取締役
海外不動産コーディネーター
現在は家族と共にシンガポール在住。シンガポールの富裕層へのコンサルティングや世界の金融商品に対する研究・開発活動。国内の大手精密機械メーカー海外営業部にて東南アジア・オセアニア地区のセールスマネージャーとして国際ビジネス第一線で活躍。
帰国後、国内証券会社にて超富裕層及び高収益企業の決算対策・事業承継・株価対策・資産運用などを行う傍ら、国内外の金融商品の証券化等の業務を従事。海外での資産運用の重要性、ならびにその方法として航空機を用いた資産運用・税効果の優位性に気づき、航空機専門商社に転職。病院向けのドクターヘリ設置サポートなども行う。
現在、来日時は税理士法人や医師会を対象に、事業承継・株価対策・税金対策・資産運用の講演やコンサルティングを行っている。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載多忙な医師でも資産を数倍に! フィリピン不動産の最強投資術