前回は、フィリピンの「マリンリゾート」としての観光需要を探りました。今回は、フィリピン不動産投資の本命は「ダバオ市」だと言える理由を説明します。
年間を通じて気温、湿度、降雨量が安定する「ダバオ」
本連載で最もお勧めするエリアは、フィリピン第3の経済都市「ダバオ」です。
ダバオ市は、フィリピン南部のミンダナオ島にある港湾都市です。北緯は7度ですから、ほぼ赤道直下にある都市といえます。街の西にはフィリピンの最高峰であるアポ山がそびえ、海を越えた南側にはブルネイ、マレーシア、インドネシアといった国々があります。
[図表]ダバオの位置と気候
台風が発生する海域よりも南に位置しているので台風被害はほとんどありません。また、明確な雨季と乾季はなく年間を通じて気温、湿度、降雨量が安定しています。天候が予測しやすいのは農業にとっては大きな利点です。年間平均気温は27.2度。非常に暮らしやすい気候といえます。
人口は約153万人で、日本でいえば神戸市や福岡市と同じくらいです。しかし、その面積は2443.61㎢と世界最大級の広さです。
市内は3区に分かれており、集落は180を超えます。全面積のうち約50%が植林地や熱帯雨林で、約40%が農業用地ですから、基幹産業が農業であることが分かります。同市の巨大プランテーションでは、国内外に販売するココナツ、パイナップル、バナナなど様々なフルーツが栽培されています。
住居や商業、工業用地などは残る10%です。今後の土地利用計画では、これら開発区域を全面積の15%、農業用地を約67%とし、残る約18%を森林保存のために残すことになっています。
日本との関わりが深く、今でも多くの日系人が住む
ダバオ市発展のきっかけは、20世紀初めの日本人移民によるマニラ麻の栽培です。当時は2万人の日本人が住む東南アジア最大の日本人街もありました。
そのため、現在も日本との関わりが深く、ミンダナオ国際大学ではすべての学生に対して日本語が必修科目となっています。今でも多くの日系人が住み、リタイアした日本人の移住先としても人気です。
株式会社トライブホールディングス
代表取締役社長
1979年生まれ。東京の不動産投資会社にて、土地売買からアパート、マンション、ビル建設までを幅広く手掛ける。自らが考える不動産価値と収益を最大化する不動産物件を実現するため、2010年に㈱トライブを共同で設立。翌2011年、同社代表取締役就任。これからの高齢化社会では、不動産と医療は密接に連携すべきという持論の下、高収益と高付加価値を同時に実現する独自の不動産物件を多数手掛ける。自ら沖縄の医療法人にも助力し、倒産しかけた医療施設の再建に乗り出し、再生させた。また、新たな医療法人の立ち上げにも参画し、地域医療の活性化に努めている。著書に『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』『資産10億円を実現する 医師のための収益物件活用術』(いずれも幻冬舎)がある。
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連載多忙な医師でも資産を数倍に! フィリピン不動産の最強投資術
JIFPA(S)PTE LTD
代表取締役
海外不動産コーディネーター
現在は家族と共にシンガポール在住。シンガポールの富裕層へのコンサルティングや世界の金融商品に対する研究・開発活動。国内の大手精密機械メーカー海外営業部にて東南アジア・オセアニア地区のセールスマネージャーとして国際ビジネス第一線で活躍。
帰国後、国内証券会社にて超富裕層及び高収益企業の決算対策・事業承継・株価対策・資産運用などを行う傍ら、国内外の金融商品の証券化等の業務を従事。海外での資産運用の重要性、ならびにその方法として航空機を用いた資産運用・税効果の優位性に気づき、航空機専門商社に転職。病院向けのドクターヘリ設置サポートなども行う。
現在、来日時は税理士法人や医師会を対象に、事業承継・株価対策・税金対策・資産運用の講演やコンサルティングを行っている。
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