今回は、ドライアイが頭痛や肩こり、全身的な疲れにつながる可能性を取り上げます。※本連載は、医療コミュニケーションの研究とともに、患者さんへ病気の知識をわかりやすく伝える活動を続けている眼科専門医・平松類氏の著書『本当は怖いドライアイ』(時事通信出版局)の中から一部を抜粋し、ドライアイの基礎知識と対処法をご紹介します。

頭痛や肩こりが「目から来ている」!?

ドライアイにより頭痛や肩こりが起こります。目のせいだとはなかなか気づきません。けれどもドライアイの治療をすることで頭痛や肩こりはみるみるよくなっていきます。毎日のように肩こりで整体に通っている人は、ドライアイを疑ってみてはどうでしょうか。

 

 

 

ある60代の女性は肩こりと頭痛がひどく毎日シップを貼って過ごしていました。週に1回は整体でマッサージをしてもらっていました。確かにマッサージしたときはよくなるのですがしばらくするとまたすぐに調子がわるくなってしまいます。週に2回に増やそうかと考えていましたがお金もかかってしまうし、何度も通うのも大変です。そんなとき、ちょうど眼科に来たのです。検査をしてみるとドライアイがあり対処してもらうようになりました。ドライアイがよくなると、頭痛や肩こりまでよくなってきました。

 

「先生、そういえば目が調子よくなって肩こりも頭痛もよくなったの。整体に通ったけれども今はいかなくても大丈夫になった。これって目からなのかしら?」

 

とお話ししてくれました。ドライアイをよくして肩こり・頭痛がとれるとは思わないものです。けれども実際には目からきている肩こり・頭痛があります。多くがこのように目をよくすることで楽になってきます。

つい目を酷使してしまい、また疲れがたまっていく・・・

一方でいくら頭痛薬を飲もうと、肩を揉もうと肝心のドライアイがよくならなければいつまでたってもその肩こり・頭痛がよくなるはずがありません。そして話には続きがあります。「そういえばなんだか疲れやすかったんだけれども、それもよくなってきたの」と言うのです。

 

全身的な疲れがドライアイからくることも多いのです。外界の情報刺激のうち9割を目から得ているともいわれていますが、その9割がわるくなれば、疲れもたまってしまいます。また目の疲れというのは寝たからといって簡単にはとれません。だからこそ日々その疲れがたまります。しかし目からの疲れだとは思わない。ついつい目を酷使してしまい、また疲れがたまっていくのです。

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