前回は、AIに置き換えられる「トレーダー」について取り上げました。今回は、トレーダーの仕事について解説します。

市場や経済全体の動きを勘案、値動きを予想して売買

トレーダーの仕事を単純に分かりやすく説明します。過去の値動きと市場や経済全体の動きを勘案して、今後値上がりするか値下がりするかを予想し、上がると思えば買い、下がると思えば売ります。

 

こう書くと簡単そうですが、予想することがまず難しく、最も利益が上がるタイミングを見極めるのもかなり難しいことです。このあたりは一度でも株の売買をしたことがある人は分かることでしょう。

株の売買は、他人の心理を読み合う「心理戦」

株式運用、特にトレーダーに求められがちな短期的な運用が難しいのは、自分が良いと思った会社の株を買うのではなく、他人が良いと思うであろう会社の株を買わないと利益が出ないということです(売る場合はこの反対)。

 

要するに他人の心理を読み合う「心理戦」になるわけですが、それに正解はありません。実際、マーケットを見ていると、仕手戦など人為的な市場介入もないのに、新製品発表などの材料もなく業績も良くない会社の株が、突然値上がりすることがよくあります。

 

もちろん多くの人が良いと思う会社はありますが、その会社の株はすでに高値なので、大きな利益を出そうとすると運用資金も莫大になります。

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    本連載は、2017年12月18日刊行の書籍『AI化する銀行』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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