今回は、貯蓄の基本である「社内預金・財形貯蓄・自動積立定期預金」の概要を見ていきます。※本連載は、株式会社小宮経営コンサルタンツの代表・小宮一慶氏の著書、『知っているようで知らない、お金の貯め方・増やし方』(PHPエディターズ・グループ)より一部を抜粋し、知っているようで知らない「お金の守り方」をご紹介します。

安易に引き出すことができない「社内預金・財形貯蓄」

銀行の普通預金口座のお金で生活していき、強制的にお金を貯める方法として「社内預金」「財形貯蓄」「自動積立定期預金」にお金が貯まっていくのが理想です。さらに、普通預金口座の残額が増えていけば、「言うことなし」です。

 

しかし、現実には、普通預金口座のお金だけでは足りなくなるタイミングもあるかもしれません。そのときには、社内預金か財形貯蓄、自動積立定期預金のどれかからお金を引き出して生活費を補うことになります。

 

社内預金は、会社でしかお金を引き出せませんが、手続きをすれば比較的かんたんに引き出せるはずです。だからと言って、いつも引き出していたらお金が貯まりません。金利も銀行預金よりは高いですからね。銀行の普通預金口座のお金だけでは、「どうしても足りなくなった」ときに、「不足する金額だけ」、ここから引き出します。

 

目的のない財形貯蓄も、手続きをすれば引き出せますが、住宅購入など、ある目的のための財形貯蓄は、目的以外のためには安易には引き出せないか、引き出すと予定金利を受け取れなくなります。財形貯蓄はその名の通り、「財産を形成するための貯蓄」なので、よほどのことがない限りは引き出さないようにしたほうがいいでしょう。

 

社内預金や財形貯蓄は企業によって制度が違うので、詳しく知りたい人は、会社の規定を読むか、担当者に問い合わせてください。

定期預金を担保に借り入れできる「総合口座」

自動積立定期預金も、定期満期後に引き出すことができますし、「いざ!」というときには期間の途中でも、定期預金金利は受け取れませんが、お金を引き出すことはできます。

 

また、一般的な銀行で「総合口座」にしておけば、定期預金口座に、例えば100万円預けていれば、同じ銀行の普通預金口座でマイナス80万円とか、90万円までは引き出せます。

 

これは、定期預金を担保に、定期預金金額の一定の限度額まで自動的に借り入れることができる制度があるからです。ただし、借入利息を取られます。0.5%程度の銀行が多いようですが、現在は定期預金の金利が0.0いくつですから、短期間の場合は別として、自動借り入れ制度を利用するより定期を解約してお金をおろしたほうがいいかもしれません。

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    小宮 一慶

    PHPエディターズ・グループ

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