今回は、慰謝料をもらえる条件について見ていきます。※本連載は、離婚カウンセラーとして多数の離婚問題を解決してきた、岡野あつこ氏の執筆、弁護士・柳田康男氏/弁護士・山下環氏監修の『最新 離婚の準備・手続き・進め方のすべて』(日本文芸社)の中から一部を抜粋し、離婚で生じるお金の問題を見ていきます。

慰謝料は不貞・暴力などの、有責行為への損害賠償請求

慰謝料とは、精神的な苦痛を与えた者に対する損害賠償です。離婚の場合の慰謝料は、離婚原因である有責行為(不貞、暴力など)をした者に対する損害賠償請求です。

 

ただし、どんなに傷ついたとしても、相手の収入・婚姻期間なども考慮されますので、誰もが高額の慰謝料をもらえるということはありません。

証拠がない場合、慰謝料の請求は難しい

また、慰謝料は離婚をするからといって必ず発生するものでもありません。

 

慰謝料を請求できない例としては、夫婦双方に離婚の原因がある、性格の不一致による離婚などといったものになります。慰謝料の請求期限は離婚成立から3年以内となります。離婚の手続きや騒動が一段落してから請求することも可能なのですが、期限が過ぎたり、さらなるもめごとに発展する可能性があるので、できれば離婚時にすっきりさせたほうがいいでしょう。

 

ADVICE

こちらがどんなに傷ついたから慰謝料をといっても、証拠がなければ相手も同じことを言ってくるケースが多いので痛み分けで慰謝料はもらえないことが多い。

 

[図表]慰謝料が発生するケース・発生しないケース

最新 離婚の準備・手続き・進め方のすべて

最新 離婚の準備・手続き・進め方のすべて

岡野 あつこ 著、柳田 康男・山下 環 監修

日本文芸社

離婚カウンセラー、夫婦問題研究家として26年間、約3万件の相談実績のある著者が実例をまじえ、離婚に関する、知っておきたいことすべてを具体的に解説。お金の問題、子どものこと、法律知識をわかりやすくアドバイスする。

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