前回は、地方物件投資における立地選びのポイントを解説しました。今回は、建築物の構造から「一棟物件」の特徴を見ていきます。

一棟投資は、パワフルかつ再現性がある投資手法!?

書店に並ぶ不動産投資の本や、セミナーに登壇する個人投資家を見れば、彼らの多くが一棟物件を買って成功していることに気がつくと思います。

 

一方で区分マンション、ましてや新築のみで成功した投資家は皆無と言ってよい状況です。仮に存在するにしても、それは業者が宣伝目的で祭り上げているような偽りの存在です。

 

本当に個人投資家から支持される実力のある投資家、いわば「カリスマ大家さん」と呼ばれる人たち。こういった人たちの投資手法は例外なく一棟物件にフォーカスしています。

 

それだけ一棟投資はパワフルかつ再現性のある投資手法だといえます。

鉄材が6ミリ以上=重量鉄骨造、6ミリ未満=軽量鉄骨造

ただ、ひとくちに一棟物件といってもさまざまな種類があります。構造の面から、S造とRC造、SRC造のそれぞれについて解説します。

 

●S造(Steel)……鉄骨造

 

柱や梁など骨組に鉄骨を使用した構造の建物をS造・鉄骨造(以下、S造)といいます。Sはスチールの略で、木造の建物の柱がそのまま鉄になったと考えるのが分かりやすいかもしれません。

 

S造には、重量鉄骨造と軽量鉄骨造の2種類があります。マイソクと呼ばれる物件資料には、「重量鉄骨(重鉄)」「軽量鉄骨(軽鉄)」といった表記がされていることもあります。

 

違いは鉄材の厚みにあり、6ミリ以上が重量鉄骨造、6ミリ未満が軽量鉄骨造です。重量鉄骨は主にビルや高層マンションなど大規模建築物を造る際に使用され、軽量鉄骨はハウスメーカー製の住宅に用いられるケースが多いです。イメージとしては、重量鉄骨=マンション、軽量鉄骨=アパートです。

 

●RC造(Reinforced Concrete)……鉄筋コンクリート造

 

RC造・鉄筋コンクリート造とは、主に柱や梁、床・壁が鉄筋とコンクリートで構成され、鉄筋を組んだ型枠にコンクリートを流し込んで固めた建物のことをいいます。

 

鉄筋は引張力(引っ張る力)には強いのですが、熱には弱く錆びやすいという欠点があります。対してコンクリートは熱に強いのですが、引張力に弱いという欠点があるのです。

 

鉄筋とコンクリート、2つの材料を組み合わせ、熱に弱い鉄筋をコンクリートで覆い、熱から鉄筋を守って酸化を防ぎます。このように鉄筋とコンクリート両者の短所をうまく補い合うことで、マンション建設に必要な強度を出している点がポイントです。

 

●SRC造(Steel Reinforced Concrete)……鉄骨鉄筋コンクリート造

 

SRC造・鉄骨鉄筋コンクリート造とは、鉄骨の柱のまわりに鉄筋を組み、コンクリートを打ち込んで施工した建物のことです。主に大型マンションやビルといった大規模な物件でSRC造の工法が多く使われています。鉄骨を使わないRC造よりも、いっそう耐久性が高い構造です。

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