前回は、地方への不動産投資のメリットを生む「売主側の事情」について取り上げました。今回は、地方物件への投資で一人勝ちする方法を見ていきます。

熾烈極まる「東京都内」「首都圏近郊」の賃貸経営

前回の続きです。

 

結局のところ、地方物件を預かった仲介業者も、最初は地元で買主を探して動きますが、融資が出ないためになかなか成約に至りません。そうこうしていると時間ばかり過ぎてしまうので、最終的に、現金で買い取れる業者や、高属性の顧客を抱えた東京の業者にあたることになります。

 

特に買い取り業者は、先述した瑕疵担保免責と現金買い取りによるスピード感を武器にしています。売り急ぐ事情がある売主や、個人間売買でトラブルを抱えたくない売主にとって、渡りに船のような存在です。

 

加えて言えば、東京都内や首都圏近郊の賃貸経営は熾烈を極めています。

 

人口が多いということは、そこには投資家も数多くいるということです。各投資家が何とか自分の物件の入居率を維持しようとさまざまな工夫を凝らして、物件を運用しています。

 

例えば部屋の内装で差別化するため、壁の一面だけ壁紙クロスの柄を変える「アクセントクロス」も人気はありますが、当初の珍しさはなくなり今は陳腐化しています。

賃貸激戦区で開発されたテクニックを地方へ持ち込む

しかし、これはあくまで東京での話です。地方に目を向ければ、昔からの地主が何となく経営している物件しかライバルが存在しないエリアはたくさんあります。

 

地主と投資家を比べた場合、資産背景でいえば地主のほうが余裕のあるものですが、入居者に対する考え方、コストのかけ方はシビアであったり、時流に合っていなかったりします。

 

具体的にいえば、例えば、現状のようにアパート・マンションが増える前の時代の感覚で、入居者に対して「部屋を貸してやっている」というような上から目線の大家が少なくありません。今でも敷金・礼金をしっかり請求し、「賃貸物件にはお金をかけられない」と最低限の修繕すら惜しむ。

 

言ってみれば旧時代の地主大家たちです。

 

そういった場所に賃貸激戦区で開発されたテクニックを持ち込めば、ライバル不在で一人勝ちすることは容易です。

 

ライバルだらけで入居者の目も肥えている都心に物件を持つよりも、ちょっとした工夫だけで頭一つ抜けた存在になれる地方で勝負するのがおすすめです。

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