前回は、営業のトーク力を向上させる「コンテンツ」の重要性について説明しました。今回は、新人営業マンの対話学習に「ITツール」活用する方法を説明します。

余った時間で「会話のパターン」を練習

営業研修といえば新人のときの合宿に始まり、配属されてから自立して一人で営業活動をするようになっても同期の結束があって、離れていてもお互いに情報交換をしているかと思います。配属先の先輩や上司に恵まれるか、いかに面倒を見てくれるかは、その後の社会人としての人生を左右ことにもなります。

 

研修にしても職場におけるOJTにしても、教育の場では会社全体が持つナレッジをいかにうまく伝え、現場で活用できるまでに持っていくことが課題となります。よく、教えても理解してくれない、身につけてくれないという声を聞きます。

 

その切実な思いはよく理解できるのですが、では、どのようにすれば今までできなかったことを克服できるのでしょうか。

 

相手と対話しながら学習する感覚で使えるITツールがもしあれば、少なくともいくつか会話のパターンを日々待ち時間の間に練習し、頭に入れておくことができるようになるのではないでしょうか。

 

もちろん現場での臨機応変な対応は常に求められますが、ゼロからのスタートよりは練習しておいて50%から始める方が、攻略できる可能性が高くなります。

プレゼン等の練習をツールで録画、上司がアドバイス

ほかにも動画を使った教育方法として、若手の社員が説明のストーリーを自分で組みたて、プレゼンテーションの練習をしたらその様子をITツールで収録して上司や先輩に送り、何をどう言ったらいいかアドバイスをもらうことができるでしょう。

 

時間に拘束されずに確認が行えるのがITツールのいいところなので、上司や同僚の先輩社員が営業所に戻ってこなくてもアドバイスがもらえます。

 

いずれは、話す表情やしぐさを分析し、話の中に「えー」が多いといった癖を見出すのもITツールがやってくれる時代になるかと思います。そのときには、上司や先輩はよりよいインパクトを出すための工夫に焦点を当ててアドバイスをすればよくなります。

 

集合研修の前にこのような仕組みを活用すると、さらに成果が出るでしょう。集合するにはコストがかかります。そのため教育研修部門では、限られた時間で成果を出すための様々な工夫をしています。

 

例えばロールプレイの基本的な流れを事前学習で覚えてくるなど、過去にできなかったことがITツールでできるようになります。時と場所を超越するのがITツールの得意とするところです。ITツールを活用して、うまく成果を出していきましょう。

本連載は、2016年12月13日刊行の書籍『最強営業部隊をつくるタブレットPC活用戦略』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

最強営業部隊をつくるタブレットPC活用戦略

最強営業部隊をつくるタブレットPC活用戦略

関根 潔

幻冬舎メディアコンサルティング

成績が伸びない部下に悩むマネージャー必読! 商談のスピードアップ、資料作成の効率化、トークスキルの向上――営業課題をすべて解決する「究極のITツール活用戦略」とは? 優秀な成績を残す営業マンは全体の2割で、残りの…

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