大卒サラリーマンの生涯賃金は10年前から約10%減に
大企業であっても、いつ倒産するか分からないのが今の時代。定年までサラリーマンを続けること自体難しいかもしれません。いつ、リストラされるかも分からないからです。
先日の日本経済新聞(2017年1月31日)にも「金銭的解雇」の記事が載っていましたが、金銭払い解雇が不当解雇ではなくなってきているわけです。「お金を支払うので退職してください」という時代が来てしまいます。
怖いですね。明日、解雇されたらどうしますか? 収入源を絶たれてしまいますよね。
もし、そうなったら今と同等の収入を得るには、替わるビジネスがあるのか、転職できるのか、考えてみたことはありますか?
一旦立ち止まって考えてみませんか? そうすることで今の仕事に対する働き方の見直しにもなるし、お金と時間の使い方なども省みることになります。
実際、「働けばなんとかお金はもらえる」という考えの人たちが大半かもしれません。
しかし、「いや、危ないぞ」と不安を感じるのであれば、その環境に埋もれないようにすることです。これからは、がんばって働けばなんとかなる時代ではありません。
自分の力で収入を生む仕組みをつくり、会社への依存をなくすために自助努力をすべきなのです。
さて、大卒サラリーマンの平均的な生涯賃金は10年前の3億520万円から2億7580万円へと約10%も減少していることが、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」で分かります。
現在、日本の総労働人口(16歳~65歳の労働者)のうち、正規雇用は約60%。さらには、労働人口の約40%の人が年収300円万以下、20%の人が200万円以下で暮らしているという事実も忘れてはいけません。
今、サラリーマンとして企業に勤めていることや、仕事があることを重く捉えていきたいですね。
生涯賃金からの逆算で明確になる「老後への不安」
よく、テレビやニュースで「サラリーマンの生涯賃金は2億円」というフレーズを耳にしますね。もちろん、男女の違いや、業界によって違ってきますし、また、同じ業界でも営業職や技術職、事務職など、職種によっても違いが出てくるものです。
生涯賃金の計算は、その人が一生涯でもらった賃金の合計で計算します。
給与はもちろんですが、賞与や歩合給、退職金などもすべて含んで計算することになります。
業種別の生涯賃金ランキングの1位は、金融投信/投資顧問3億954万円、2位はメディカル、医薬品メーカーの2億8803万円があります。大きなお金の動く業種が多いですね。
大卒サラリーマンの平均的な生涯賃金が10年前より10%下がってきているということは、将来も期待はできません。給与は毎月もらっていると気がつかないものですが、生涯賃金から逆算すると、漠然としていた老後への不安が、より現実的なものになってきませんか?
[図表]サラリーマン・公務員、業種別の生涯賃金
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