本連載では、「相場の福の神」として知られる藤本誠之氏の最新刊で、11月19日刊行の『投資のプロが実践! 株で儲ける日経新聞の読み方』(リベラル社)から一部を抜粋し、ネットや各種媒体からの「勝てる株式情報」の見つけ方を伝授します。第8回目のテーマは「5頭のクジラ」の動きから株価を予測する方法です。

計20兆円を超える資金力の「5頭のクジラ」とは?

「5頭のクジラ」と称される、公的マネーの日銀、GPIF、3つの共済年金、かんぽ生命、ゆうちょ銀行の膨大な資金は、日本の市場に影響を及ぼしています。その資金をざっくり試算すると、次の表のようになります。

 

 

 

日銀はETF購入として組み入れ目標が明らかになっていますし、GPIFも組み入れ目標を25%と設定しているところから、買い余力は5.2% 程度と想定できます。また、3つの共済年金はGPIFに連動して、今後は、日本株の比率を10%程度アップすると想定されます。

 

また、かんぽ生命保険やゆうちょ銀行は組み入れ目標が明らかにはされていませんが、2016年3月末までには、GPIFの1割程度は日本株の比率をアップすると想定してもよさそうです。

有力候補は「JPX日経400」の銘柄!?

こうした試算は日経新聞でも行われており、2015年3月12日には、合計で27.2兆円と推定した記事が掲載されていました。

 

この20兆円を超えると見られる資金が流れ込む銘柄がわかれば、どの銘柄の株価が上がるのかも予想できるというものです。とはいえ、「ズバリこの銘柄!」と絞るのは難しいものですが、GPIFのモデルポートフォリオの一つに選定されているJPX日経400の銘柄は、有力候補といえそうです。

 

 

他のインデックスよりも有力候補である理由は、選定の際に、「時価総額、ROE、営業利益」の3つの指標での定量的評価と、「独立した社外取締役の選任」などの定性的評価が重視されているためです。「5頭のクジラ」が好む銘柄もまさに、流動性やROEが高く、高収益な企業なのです。こうした銘柄を日頃からチェックしておくのも、一つの方法です。

本連載は、2015年11月19日刊行の書籍『投資のプロが実践! 株で儲ける日経新聞の読み方』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

投資のプロが実践! 株で儲ける 日経新聞の読み方

投資のプロが実践! 株で儲ける 日経新聞の読み方

藤本 誠之

リベラル社

"相場の福の神"こと藤本誠之が株式投資に本当に役立つ情報の見分け方や、確実に利益を上げる方法を教えます。「日本経済新聞のどこを読めばいい?」「これから上がる銘柄をどうやって探すの?」「ネタを速く仕入れるためにする…

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