計20兆円を超える資金力の「5頭のクジラ」とは?
「5頭のクジラ」と称される、公的マネーの日銀、GPIF、3つの共済年金、かんぽ生命、ゆうちょ銀行の膨大な資金は、日本の市場に影響を及ぼしています。その資金をざっくり試算すると、次の表のようになります。
日銀はETF購入として組み入れ目標が明らかになっていますし、GPIFも組み入れ目標を25%と設定しているところから、買い余力は5.2% 程度と想定できます。また、3つの共済年金はGPIFに連動して、今後は、日本株の比率を10%程度アップすると想定されます。
また、かんぽ生命保険やゆうちょ銀行は組み入れ目標が明らかにはされていませんが、2016年3月末までには、GPIFの1割程度は日本株の比率をアップすると想定してもよさそうです。
有力候補は「JPX日経400」の銘柄!?
こうした試算は日経新聞でも行われており、2015年3月12日には、合計で27.2兆円と推定した記事が掲載されていました。
この20兆円を超えると見られる資金が流れ込む銘柄がわかれば、どの銘柄の株価が上がるのかも予想できるというものです。とはいえ、「ズバリこの銘柄!」と絞るのは難しいものですが、GPIFのモデルポートフォリオの一つに選定されているJPX日経400の銘柄は、有力候補といえそうです。
他のインデックスよりも有力候補である理由は、選定の際に、「時価総額、ROE、営業利益」の3つの指標での定量的評価と、「独立した社外取締役の選任」などの定性的評価が重視されているためです。「5頭のクジラ」が好む銘柄もまさに、流動性やROEが高く、高収益な企業なのです。こうした銘柄を日頃からチェックしておくのも、一つの方法です。