ニュースと銘柄探しが結びついている『日本証券新聞』
「日経新聞だけで勝てる!」とわかっても、株式投資を知れば知るほど、さまざまな情報に触れてみたいと思うようになるはずです。例えば、機関投資家や証券会社のディーラーなど、プロの投資家や一部の個人投資家が読んでいる業界専門紙の『日本証券新聞』。機関投資家がこの新聞を読んでいるのは、ニュースにからんだ具体的な銘柄名が出ているからです。
株式投資で、もっとも難しくもっとも面白いのは、なんといっても銘柄探しの部分でしょう。約3500もある銘柄の中から、「これぞ」というものを探して投資するわけですから、当たれば喜びも大きいものです。
日本証券新聞では、世間のニュースを「銘柄探し」と結びつけて紹介しています。例えば、新内閣が誕生すれば、新内閣の課題に関する銘柄もあげられます。ですから、ニュースを見て関連銘柄がすぐに浮かばないという人は、大いに参考にするとよいでしょう。
掲載されているのは、意外とわかりやすい思いつき的な銘柄名だったりもするのですが、継続して見ている人に対しては、刷り込み効果が期待できます。刷り込まれている人が多い=値動きの可能性が高いということ。株式投資では、刷り込みでも根拠がなくても、理由は何であっても、値動きするか否かが重要なのは、繰り返しお話ししている通りです。
上手に儲けている人の「マネ」をする
銘柄を探すには、いろいろな方法があります。チャートから選ぶのも一つの方法ですし、ニュースから自分で関連しそうな銘柄をイメージするのも、業界専門誌・紙に載っている関連銘柄を選ぶのも、どれも銘柄探しの方法です。
でも、どれが一番確実に儲かる銘柄探しの方法なのか、となると話は別です。そもそも、株価が上がりそうな銘柄を買ったからとて、買うタイミングを間違えれば逆に損をすることだってあり得ます。ですから、「確実に儲かる」というのは断言できません。が、「儲かる確率が高くなる」方法はあります。
それは、上手に儲けている人のマネをすることです。儲けている人が買った銘柄をすぐにマネして買って、売ったらすぐに同じように売ります。要するに、強い人の後をくっついて回り、おこぼれをもらうコバンザメになるのです。
その、「儲けている人」の動向を調べるために最適なのが、日本証券新聞です。とはいうものの、もちろん「こんなに儲かっている誰それさんは、いつ、こんな銘柄を買いました」なんて情報が載っているわけではありません。しかし、マーケットのことを考えればすぐにわかるはず。「儲けるのが仕事」というプロの投資家、つまり機関投資家・証券会社のディーラーこそがその人です。
「新規の投信が設定される」というニュースは、大手系の投信商品であれば、数百億から数千億円単位の資金を集めて運用するという情報です。「中小型」「高配当」など、投信商品に含まれる銘柄の顔ぶれが、すぐにイメージできる商品も少なくありません。特に、一定の基準以上の銘柄をピックアップする「クオンツ」型は、予想が簡単。ベンチマークに何を用いているのかを見極めれば、投信商品の募集締切日より前に、プロの先回りをして買っておくことすら可能です。
実は、こうした、投信のニュースがいろいろと載っているのも、日本証券新聞のメリットなのです。クオンツ型のものなら、募集締切前に、現在運用中の同種の投信のウィークリーレポート(週次レポート)を見て組み入れ上位の内容を調べ、複数を買っておけば値上がり銘柄が当たる確率はかなり高くなります。あるいは「水関連銘柄」「環境関連銘柄」など銘柄が具体的に想像できるものなら、銘柄を自分のイメージで絞り込み、先回り買いするのもよいでしょう。