今回は、FX投資を始める際、デモトレードと実践トレードのどちらがよいのかを見ていきます。※本連載は、株式アナリストとして知られる秋津学氏の著書、『FX黄金セミナー 時給より「分給」で稼げ!』(毎日新聞出版)の中から一部を抜粋し、FX投資で勝つための実践的な知識とテクニックをご紹介します。

デモトレード賛成派が考えるメリットとは・・・

<知恵⑤>実践と「ゴッコ」の間に何がある?

 

トレードのスタートをどうやるか。デモトレードか、いきなり実践トレードでやるか、は初心者にとって考えてみる大事なテーマだ。また不調にあるトレーダー、不調がサイクルする問題を抱えるトレーダーも考えてみよう。

 

まずデモトレード賛成派が考えるメリットは:

 

①手ひどく失敗した後何とか復活できたトレーダーたちが口を揃えて言うのは、しっかり訓練を積んでバーチャルでよい成績を残し、なんとか自信をもって実践へ入れというアドバイスだ。

 

②たいていのFX業者にデモ版が準備されている。実践前に模擬トレードを行い、力をつける期間を設けることは大事だ。会社入社前にインターンシップがあるように、最低3カ月ぐらいは「若葉マーク」をつけて訓練したい。

 

③ノートを購入し、「模擬トレードノート」をつける。つけることは売買記録、損益、感想、反省記、時にはすでに実践ベテランの助言を仰ぐ。メディアを使い情報やFX用語に慣れつつ、デモ活動で充実させる。

 

④デモに揃ったツールを使い慣れたら、チャート読みを自習し、模擬のパフォーマンスの目標を立て、できれば実践前には目標額の3倍を達成した後に真剣勝負に臨みたい。なぜ最低3カ月のデモ期間かというと、このころにトレードの「コツ」が少しわかってくるからで、雌伏の期間を積むと、技術や戦術の伸びが早い。そして自分なりの「優位性」をいくつか確保できる。

「相場勘」は実践でのトレードで磨かれる!?

いきなり実践派にもメリットとデメリットはある:

 

①実践とバーチャルは心理的に異なる。投入資金は少ないものの、デモ内より実践ははるかに甘くない。バーチャルは所詮、「畳の上の水練」だ。とはいえ、妥協して1~2週間ほどデモをやってから実践に入るのはいい案だ。すぐデモに戻ってくるだろうが。

 

②金科玉条的にデモ期間を3カ月以上に縛ると気持ちがはやり、精神的にもよくないから、1週慣れても損が続くなら、デモに戻り、野球でいう「調整期間」を設け「二軍」へ落とし、調整が済めばまた実践へ戻ればよい。その繰り返しで、実力を育てていくわけだ。

 

③いきなり実践は、真剣さが違うのなら、あえて、通貨を通貨の最低単位に落とすと、せいぜい損は数十円から数百円に限定され、ロスカット設定をすれば、さほど損傷を負わないはずだ。投入資金が少ないが、FXの難しさが体にしみこみ、それはそれで実体験が相場勘を磨いてくれるはずだ。

 

[図表]「ゴッコ」と実践の間

FX黄金セミナー 時給より「分給」で稼げ!

FX黄金セミナー 時給より「分給」で稼げ!

秋津 学

毎日新聞出版

FXトレード本をいろいろ読んだけど、儲からなくてあきらめた、少額資金で「億リ人」になる夢がかなわない、自信喪失のトレーダーに交じって、新しい挑戦者も増えているFX市場。着実に儲ける「銭活」「分給」に挑戦をしてみませ…

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