長期展望の観点からチェックすべきポイントとは?
<知恵④>短中長期トレードの要因にこそ儲け戦略がある
中長期トレードを行うなら、通常のトレードで、往復手数料の高い外貨預金代わりに買い建てをしておけば、スワップポイントの金利とキャピタルゲインで二度美味しい儲けが手に入る。
そのために、長期展望の観点から、1年~2年を見たい。どんな条件が揃うと通貨が買われるのか、だが、差しあたって、言えるのは、①経済の構造的な要因に加え、景気循環など循環的な要因が為替のトレンドやサイクルを左右、②各国の金利政策の金利差の変化、③リーマン・ショック以降の金融緩和などのグローバルな要因など、が長期的為替トレンドを形成したということだ。
中期展望では、半年~1年を見たいが、①その通貨の国の景気が上向き、②通貨間の金利差の変化、③利上げが近いという観測が強まる、という条件が揃うことだ。キーワードは「期待」であり、この市場の「期待」が織り込まれるまでトレンドが続くことになる。
しかし、政府が利上げに踏み切っても、その国の経済が低迷し、金融市場に混乱が見られると、利上げ期待の剥落を理由に「期待」が一転、通貨は売られる。
短期トレードでは「市場の雰囲気」なども重要に
一方、短期トレーダーは、1週間から半年のスパンで見ると、為替レートに影響を与えるのは、①市場の雰囲気、②売買の需給、③市場参加者の思惑、④テクニカル要因、などの要因だろう。
投機的なポジションが偏るときは、市場の実態と異なってしまい、本来なら通貨安なのに、カラ売りポジションへのショートカバーで一時的に逆に歪み是正で上げて行くこともあるのだ。この歪み狙いのトレード戦略は、ヘッジファンドなどが使う手口である。
[図表]各期間のトレード展望