前回は、会社の成長のため注目すべき「流動比率」と「固定比率」の概要を取り上げました。今回は、経営者が意識すべき「会社の数字」について見ていきます。
売上や営業利益などは、いわば「マクロの数字」
本連載で述べてきた「売上」「営業利益」「流動比率」「固定比率」はいわばマクロの数字であり、中小企業の経営者であれば誰もが常に意識しておくべき数字といえます。
さらに、これらのマクロの数字をチェックするなかで、必要に応じて、ブレイクダウンを行っていくこと、つまりはより細かな「会社の数字」(ミクロの数字)に目を向けていくことも求められることになるかもしれません。
飲食業は「客数・坪単価売上」の数字が重要に
このミクロの数字の具体的な中身は、業種・業態、営業スタイル等に応じて異なってきます。
例えば、飲食業の場合であれば、客単価を上げる戦略などを考える前提として、日々の客数や坪単価売上など営業に関する”生の数字”が重要になるでしょう。
また、単独店舗ではなくチェーン展開しているのであれば、標準店舗の売上と人件費や水道光熱費等のコストも的確に押さえておかなければなりません。
この標準店舗の数字をベンチマークとして参照することで、その後の多店舗展開における店舗ごとの売上・利益を分析・予測する作業等をスムーズに行えるようになるはずです。
社長の時間をつくる株式会社 代表取締役
公認会計士
経営コンサルタント
1974年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学経済学部を卒業後、監査法人トーマツを経て、2001年に神宮前会計、2013年に神宮前アカウンティングファーム、2014年に社長の時間をつくる株式会社を設立して代表取締役に就任。公認会計士・経営コンサルタントとして培ったマクロの視点と、自らが経営する不動産会社・飲食店の社長業で得たミクロの視点で、数多くの企業をサポートしている。
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連載企業の成長を助ける「効率的な会計インフラ」構築術
社長の時間をつくる株式会社 代表取締役
公認会計士
税理士
1976年生まれ。千葉県出身。慶應義塾大学経済学部卒。在学中に会計士試験に合格後、監査法人トーマツへ入所。2003年から2005年にはDeloitte NY事務所に出向。2007年、シティグループ証券投資銀行本部に転職し、国内外のM&AやIPO・株式増資案件を手掛ける。2014年、社長の時間をつくる株式会社を設立して代表取締役に就任。孤独で忙しい社長を幸せにすべく、新しい仕組みの構築・運営に奮闘中。
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