前回は、会社の成長のため注目すべき「流動比率」と「固定比率」の概要を取り上げました。今回は、経営者が意識すべき「会社の数字」について見ていきます。

売上や営業利益などは、いわば「マクロの数字」

本連載で述べてきた「売上」「営業利益」「流動比率」「固定比率」はいわばマクロの数字であり、中小企業の経営者であれば誰もが常に意識しておくべき数字といえます。

 

さらに、これらのマクロの数字をチェックするなかで、必要に応じて、ブレイクダウンを行っていくこと、つまりはより細かな「会社の数字」(ミクロの数字)に目を向けていくことも求められることになるかもしれません。

飲食業は「客数・坪単価売上」の数字が重要に

このミクロの数字の具体的な中身は、業種・業態、営業スタイル等に応じて異なってきます。

 

例えば、飲食業の場合であれば、客単価を上げる戦略などを考える前提として、日々の客数や坪単価売上など営業に関する”生の数字”が重要になるでしょう。

 

また、単独店舗ではなくチェーン展開しているのであれば、標準店舗の売上と人件費や水道光熱費等のコストも的確に押さえておかなければなりません。

 

この標準店舗の数字をベンチマークとして参照することで、その後の多店舗展開における店舗ごとの売上・利益を分析・予測する作業等をスムーズに行えるようになるはずです。

忙しい社長を救う 経理改革の教科書

忙しい社長を救う 経理改革の教科書

李 日生,普川 真如

幻冬舎メディアコンサルティング

公認会計士として大手監査法人に勤め、国内外の多数の大企業の監査業務を担当してきた著者たち。経理・会計の専門家としての立場から中小企業の経営をサポートし続けてきました。こうした経験の中で、中小企業は経理部を社内に…

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