前回は、住宅業界の慣習について取り上げました。今回は、大手ハウスメーカーの施工だから高品質とは言い切れない、現場の実態について見ていきます。

現場で施工しているのは、契約工務店・下請け・孫請け

繰り返しになりますが、どの大手ハウスメーカーであっても、現場で実際に家を建てているのはハウスメーカーなどから委託された多くの外注、いわゆる下請けの工務店などです。

 

自社設計・自社責任施工を掲げていても、外注業者は一つの現場あたり数十社に及び、忙しい年度末になれば外注業者からさらに外注された孫請け業者が現場に入ることが日常的です。つまり、どんなに有名な大手ハウスメーカーと契約したとしても、現場で施工しているのはハウスメーカーの社員ではなく、契約工務店やさらに下請け、孫請け業者なのです。

 

下請け時代、「大手ハウスメーカーなら、施工しているのも一流の業者さんばかりなのですよね?」と尋ねられたことがあります。残念ながら大手ハウスメーカーの契約工務店だから技術が優れているという根拠は、全くありません。また家の値段に比例して腕のいい業者が現場に入る、ということもありません。大手ハウスメーカーの建物の品質は均一だろうという話にもなりません。

同じ設計でも、正しく施工出来なかったら・・・

営業マンは、「マニュアル化されている」「工業化されている」と言います。確かにある程度の工程はその通りですが、最後まで機械が造るわけではありません。それぞれの現場で、それぞれの職人が手づくりで造り上げるのです。担当する大工が違えば、結果は自ずと違うものになります。

 

たとえ同じ設計でも、いくら優れた部材を使っても、施工する人間が指示通りに正しく施工出来なかったら、お客様の要望が現場の人間まで伝わっていなかったとしたら、家を建てるお客様、家を購入するお客様にとって本意とは言えません。

 

人間ですから間違いもありますが、目に見える欠陥でない限り、それをお客様は知ることもなく、表向きをきれいに仕上げてしまいさえすれば一生目にすることさえない可能性もあるのです。

本連載は、2017年4月12日刊行の書籍『改訂版「家づくり」は住宅会社選びで9割決まる 』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

改訂版「家づくり」は住宅会社選びで9割決まる

改訂版「家づくり」は住宅会社選びで9割決まる

貞松 信人

幻冬舎メディアコンサルティング

人生を左右するほどの大きな買い物である「家づくり」。「家づくり」は購買経験を積むことが出来ないため、何が正しくて、何を基準にすれば良いかわからない、とても難しい買い物です。 あるアンケート調査では、注文住宅を…

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