今回は、為替相場を左右する「要人の発言」と「地政学的リスク」について見ていきます。※本連載では、バーニャ マーケット フォーカスト代表の水上紀行氏の著書『超入門 24時間まかせて稼ぐFX戦略投資』(扶桑社)の中から一部を抜粋し、FXで利益を出すための基礎知識を分かりやすく解説します。

為替相場を動かす「今のキーマン」に注目する

為替レートは政治家や中央銀行総裁といった要人の発言や戦争・テロなど「地政学的リスク」によって大きく動くこともあります。

 

2017年現在、最も注目度が高いのは米国のドナルド・トランプ新大統領の発言です。トランプ氏が「米国の景気をよくする」と発言すれば、為替相場では米ドルが買われます。反対に「米国の製造業復活のためには、ドルはもっと安くなるべき」と為替相場に口出しすれば、急速なドル安円高に振れる可能性もあります。

 

日本ではここ数年、黒田東彦日銀総裁の発言に注目が集まっています。日銀はデフレ克服のため、年間80兆円もの国債を購入して、市中にお金をばら撒く量的金融緩和策を続けています。もし、黒田日銀総裁が「もうそろそろ国債購入を打ち止めにします」と宣言すれば、量的緩和策で円安トレンドが続いた為替相場が急速な円高に振れてもおかしくありません。

 

このように、その時々の為替相場には、相場に大きな影響を与えるキーマンが存在します。「今の為替相場のキーマンは誰か?」、たえず注意しておきましょう。

2017年の欧州各国の選挙動向も見逃せない

要人発言だけでなく、戦争やテロ、災害といった予想外の突発的事態も為替相場が急激に動く要因になります。最近、注目を浴びているのは選挙や国民投票です。

 

2016年は英国のEU離脱が決まった国民投票や米国大統領選挙が為替相場を大きく揺るがしました。2017年は欧州各国で選挙が予定されており、その結果次第ではEUが分裂・崩壊に向かう可能性もあるので要注目です。

本連載は、2017年3月31日刊行の書籍『超入門 24時間まかせて稼ぐFX戦略投資』から抜粋したものです。稀にその後の税制、法改正等、最新の内容には一部対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

超入門 24時間まかせて稼ぐ FX戦略投資

超入門 24時間まかせて稼ぐ FX戦略投資

水上 紀行

扶桑社

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