今回は、金融商品としての「預金」について考えていきます。※本連載は、1億円倶楽部の主幹などを務め、年収1億円超のクライアントを多数持つ富裕層専門のカリスマ・ファイナンシャル・プランナー江上治氏の著書『給料が上がらなくても、お金が確実に増える方法を教えてもらいました。』(あさ出版刊行)の中から一部を抜粋し、お金を上手に運用するコツを会話形式でやさしく解説します。
かつては立派な金融商品だった時代が…
「ミドルがいいのはわかったんですけど、それぞれの商品の特徴がわからないです・・・。そもそも預金って、金融商品の1つなんですか?」
「いまは、あまりにも金利が低いから、金融商品と思わないかもね」
「ボクなんか、安全な預け場所という認識しかありません」
「でもかつては金利が5%、6%の時代もあったし、そのときは、預けているだけで資産が増えたんだよ。だから、れっきとした金融商品といえるんだ」
「なんで、こんなに金利が低くなってしまったんでしょうね」
「金利は景気に左右されるんです。インフレの場合は、お金が市場に流れすぎている状態だから、国は政策金利を高くすることで、お金の供給を止めようとする」
「・・・デフレの場合というのは?」
「デフレはその逆です。国が政策金利を低くすることで、少しでも企業や個人が、金融機関から資金を借りやすい状態にする。そして市場にお金の供給を増やそうとする。銀行もその政策金利にならって、預金金利を下げるんだ」
「ということは、いま金利が低いから、日本はずっとデフレということですよね」
マイナス金利導入も影響し、メリットはほとんどなし
「そう。理論上は経済活動が活発になって、企業も潤い、従業員の給料も上がっていくはずなんだけど・・・。いまのところは、そうなっていないね」
「ですよね。そしたらこんなに苦労してないでしょうし・・・」
「いまではマイナス金利も導入されて、ますます金利は下がっているから、貯蓄のメリットはほとんどない」
「・・・」
「それどころか、マイナス金利の影響で、金融機関は窓口やATMでの手数料を少しずつ上げ始めています。なかなか気づかないだろうけど、実際、利用者負担が増しているわけです」
1億円倶楽部
主幹
株式会社オフィシャル 代表取締役
有限会社佐多税理士事務所 顧問
株式会社T.F.K 顧問
日本ほめる達人協会 理事
1967年、熊本県天草市生まれ。
有名スポーツ選手から経営者まで年収1億円を超えるクライアントを50名以上抱える富裕層専門のカリスマ・ファイナンシャル・プランナー。
サラリーマン時代には大手損保会社、外資系保険会社の代理店支援営業において、新規開拓分野にて全国1位を4回受賞し、最短・最年少でマネージャーに昇格を果たす。
自身が所属した組織もすべて全国トップの成果を挙げる。
起業後は、保険営業を中心としたFP事務所を設立。
人脈ゼロ・資金ゼロから1,000名を超える顧客を開拓し、これまで新規に獲得した保険料売上は600億円超に達する。
コミッションは創業3年で業界平均の約5倍、社員3名で1億円を超え、なおも記録更新中。
指導した部下は全国7万人のセールスの中でベスト5に2回入賞。
中小企業のコンサル業務を展開し、サポートした企業の売上が1年で8倍増になるほどの成果を挙げている。
著書に『年収1億円思考』『運命転換思考 一生かかっても身につけたい5つの「働き方」改革』(経済界)、『プロフェッショナル ミリオネア― 年収1億を生む60の黄金則』(プレジデント)など多数。
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