ステロイド投薬によって白内障が発症することも
Q:現在IgA腎症の治療でステロイド投薬中です。「その副作用から白内障にもなりかけている」と診断されました。左目が、まぶしく感じるようになっていますが白内障が進行しているのでしょうか?
A:今回のお話から判断すると、左目の症状は白内障による可能性があると思います。白内障は目の中の水晶体の濁りで、徐々に進行してきますが、中心部に濁りが出はじめると急に症状として感じることとなります。
特にステロイドによる白内障は、水晶体の後囊下に混濁が限局的に出てくるので、患者さんはまぶしく感じることが多いようです。眼底検査を受けて眼奥の病気でないことを確認し、また目の表面に傷などがないかどうかチェックが必要です。
近くを見ることが多ければ、眼内レンズの焦点は近視に
Q:眼内レンズを選ぶ際、病院では「近くか遠くかどちらに焦点を合わせたい?」と聞かれ、視力は悪いので「近めで」とお願いしました。それでよいのでしょうか?
A:単焦点眼内レンズを入れた場合、調節力が全くなくなり完全な老眼の状態になってしまいます。そのため遠くも近くも眼鏡なしで見ることは不可能です。
普段から「近くを長く見ること」が多いようでしたら、近くを眼鏡なしで見えるように合わせて、遠くは眼鏡で見るのがよいでしょう。逆に「近くを長く見ること」が少ないなら、近くは老眼鏡を使用して見ることにし、普段は眼鏡なしで過ごせるようにしましょう。
しかし現在30代で生活に困っていないようでしたらもう少し手術を遅らせるのも選択肢のひとつです。