精密な視野検査である「ハンフリー視野計」での検査
Q:緑内障患者です。ハンフリー視野計での検査を定期的にしていますが、非常に疲れますし、何度やっても好きになれません。この検査にはどんな意味があるのでしょうか?
A:ご指摘のようにハンフリー視野計の検査は精神的にも肉体的にも疲れるものですね。ハンフリー視野計はランダムに光を写し、見えているかどうかを測ります。視野の中心に異常があらわれやすい緑内障などの病気に有効です。
緑内障の場合、いきなりその部分の視野が欠けるのではなく徐々に感度が下がってきます(具体的には明るい光はわかるけど暗い光はわからなくなります)。そのような微妙な視野の感度の検査にはハンフリー視野計が向いているのです。
ただし精密な視野検査であるが故に、検査を受ける方が慣れていないと、本来は正常なのに異常値が出る場合もあります。このため、疑わしい場合は何回か再検査をすることが多いです。目の状態を正確に把握するためにも、ご理解いただければと思います。
視野の欠損率を調べる「ゴールドマン視野計」
Q:ゴールドマン視野計の中心視野の検査表の見方がよくわかりません。視野の欠損率とは、いったいどのような原理で調べているのでしょうか?
A:ゴールドマン視野計は、明るさや大きさの異なる点を表示させ、動かしながら見える範囲全体を測定するものです。動く光で検査をするうえ、光の強さ、大きさを変えて感度を調べるため、動的にも量的にも検査ができます。 欠損率の計算は8方向で見て、総合的に調べます。
8方向の視野が全て5度であれば、「5×8 ÷560×100%=7.1」となり、視能率が7.1%で「損失率(欠損率ではありません)」は92.9%となります。8方向の残存視野が何度かは、診察医の判断になります。