通常は点眼薬で治療するが、切除する場合も
Q:まぶたの裏の結膜に小さな白ニキビのようなものができました。主治医には「ただの脂肪だから大丈夫」と診断され点眼薬を処方されました。しかし点眼を3週間続けても症状が治まりません。
A:おそらくこれは霰粒腫と思われます。基本的には点眼薬で炎症をとって様子を見ていれば徐々によくなってくることが多い病気です。美容的に問題であったり、異物感が続くようであれば切って治すこともできます。
霰粒腫の手術は皮膚側からアプローチする方法と内側(結膜側)からアプローチする方法があります。皮膚側から切る方法は、確実に霰粒腫を切除できます。皮膚を切るので傷痕が残る可能性がありますが、傷はほとんどわからないぐらいきれいに治ります。
内側から切る場合は、完全に切除するのは無理で、ある程度取り残しは生じます。このためしこりが少し残ることもあります。メリットは傷を外に残さないので傷痕の心配が要らない点です。高齢の方で霰粒腫が再発する場合は腫瘍の可能性もあるため、取り残しのないように必ず外側から切ります。
まぶたがかゆくなる眼瞼炎・・・原因により治療方法が違う
Q:左まぶたがかゆくなり、蚊に刺された後のように赤くなり少し腫れて皮膚がかさかさになりました。2週間後、また同じようになり眼科で酢酸プレドニゾロン眼軟膏を1日2回つけるように指示されました。ステロイドの軟膏に今後も頼っていくのは心配です。
A:これは眼瞼炎と思われます。原因によって治療方法が大きく異なります。ブドウ球菌などによる感染の場合もかゆみを伴う場合があり、これに対しては抗生物質の塗り薬や内服薬が必要です。
今回はアレルギー反応によるものも考えられるため、ステロイドを使用したのだと思います。ほかにアレルギーの原因となるものを避ける(化粧品など)ことも必要です。ステロイドの軟膏で完治していない場合には、感染の可能性もあります。