眼瞼下垂手術は、成功しても目の違和感が残ることも
Q:眼瞼下垂の手術を受けましたが、目が開き過ぎてしまったため、手術後3カ月で修正手術を受けました。その際、糸をすべて取ってもらいましたが顔を正面に向け、目だけを下方に向けると右目の白目が見えてしまいます。また首を後ろに傾けて目だけ正面を向けても、同じように右目のみ白目が見えます。これを治すことは可能でしょうか?
A:眼瞼下垂の手術方式は2つあります。先天性や麻痺性のものでなければ、通常「眼瞼挙筋前転法」が行われます。眼瞼下垂手術後の兎眼のため、修正手術を受けたとのことですが、挙筋を縫い縮めている糸を抜糸して元に戻したということでしょうか?
もしそうだとしても、やはりある程度、皮膚や眼輪筋の一部は切除してしまっているため、完全には元通りにはならないと思います。
また、眼瞼下垂手術で重要なのは正面視したときに左右差があまりないことと、しっかり目を閉じることができること(2ミリくらい開いていても問題ありませんが)が重要で、手術が完全に成功した場合でも、下方視したときに多少まぶたが開くことはよくあることです。
一方、先天性下垂なら「吊り上げ法」という手術法が一般的ですが、この場合まぶたと前頭筋の間に糸を通し、機械的に持ち上げるだけなので、下方視したときにはまぶたが開きます。
肩こりなどの症状が伴う場合は、眼精疲労を疑う
Q:40代です。1カ月ほど前から時々、左目のまぶたがピクピクと痙攣しています。さらにここ数日、左目尻の横と左肩に強い痛みを感じるようになりました。室内でも空調の風があたると涙が出てきます。これにはどういった原因が考えられるでしょうか。
A:まぶたが小さくピクピクする状態はあまり病的ではないので、今後自然に消えていく可能性が高いです。
今回気になるのは痛みや涙、肩こりなどの症状を伴っている点で、眼精疲労などの要素が重なっている可能性もあります。ご年齢からすると、老眼が始まる時期です。ご自身では気付かないうちに、近くを見るときに負担がかかっているのかもしれません。
目の中の筋肉の緊張状態を調べる検査をしてみましょう。緊張状態が強いようなら0.05%のサイプレジンなどを処方して目の筋肉の緊張をとるなどの治療が考えられます。