誰も気がつかなかった「格安物件」
先日売買契約をしたヴィラは、大変な掘り出しものでした。地価の高いスミニャックで、土地が約5アール、リース残32年の豪邸を、実質3253万円で購入。このエリアで、このクラスの物件だと、4000万~5000万円が相場です。
なぜ、これほど格安で買うことができたのでしょうか。
その理由として、売主側の業者の物件紹介が不慣れだったため、多くの人がこの「お宝物件」に気がつかなかったことが挙げられます。
どういうことか、順を追って説明しましょう。
物件の場所はスミニャックで、ヴィンタンスーパーまで徒歩6分、ビーチまで徒歩13分となかなかの好立地です。
★スペック
土地サイズ:490㎡
建物間取り:250㎡2ベッドルーム
リース年数:12年
プール:3.5M×15M
[写真]購入物件
このエリアで土地が490㎡というのは、かなりの豪邸です。建物の間取りもよし、内装も洒落ていて築浅です。
当初の売り出し価格は、
リースホールド:残12年
価格:4,356,000,000ルピア
(※33万米ドル、3740万円)
いくら土地が広くても、豪邸で洒落ていても、リース期間が12年と短い。それで3740万円・・・。買い手は高いと感じ、二の足を踏みます。そのため、この物件は売れることなく、時間ばかりが経過しました。
売主は「この価格での売却は難しい」と考え、少しずつ価格を下げ、2016年12月の時点で、3,000,000,000ルピア(2586万円)としました。今回はこの価格から交渉し、2,750,000,000ルピア(2370万円)で契約に至りました。
地主とのリース期間延長の契約の存在
さて、この物件ですが、実は地主とのリース期間延長の契約があり、売主は地主から土地をリースした時点で、次のような契約を結んでいました。
土地の延長20年=純金1746g
インドネシアでは金の信用はかなりのもので、以前はこうした延長の契約も多かったのです。
それから時間が経ち、バリ島の地価は高騰。金相場の2倍以上になったため、土地延長の価格は、相場の1/2となります。つまり、この土地の現在の相場は、20年延長で2,500,000,000ルピア(2155万円)です。
その後、金価格は、1グラム587,000ルピアに。
20年の延長が金1746gだと、1,025,000,000ルピア(883万円)となり、1272万円安くなる計算です。「残12年、2370万円」の物件が、契約延長によって「残32年、3253万円」となったのです。土地の契約は、新しい買主に引き継がれるため、そう考えると、売主のオーナーは気の毒ですが・・・。
売主の業者が、せめて、
残12年
3740万円
↓
残32年
4500万円
という表示で物件を案内していれば、難なく売れたであろうと考えられます。
日ごろから目を凝らして探し続けることで、このように驚くほどの好条件の不動産が見つかることもあるのです。